番組審議会 議事録概要

No.659 2024.11.14

「ドっとコネクト」(10/19放送)について審議

放送日時
2024年10月19日(木)
第一部11:30~11:50
第二部12:00~13:00
視聴率
個人全体
第一部1.7%(占拠率12.4%)
第二部2.0%(占拠率11.6%)
オブザーバー
報道情報局 情報制作部 チーフプロデューサー
田中拓朗

参加者

委員

委員長

上村洋行(司馬遼太郎記念館 館長 司馬遼太郎記念財団 理事長)

委員長代行

難波功士(関西学院大学 社会学部 教授)

井上章一(国際日本文化研究センター 所長)※
上野信子(ジャトー株式会社 顧問 関西国際交流団体協議会 理事)
黒川博行(作家)※
高江洲ひとみ(弁護士)
通崎睦美(木琴奏者)
中村 将(産経新聞社大阪本社 大阪代表補佐兼編集局長兼写真報道局長)
早嶋 茂 (株式会社旭屋書店 相談役)

(敬称略50音順) ※…レポート出席

関西テレビ

大多 亮 代表取締役社長
喜多 隆 専務取締役
高島公美 コンプライアンス推進局長
島本元信 総合編成局長
小川悦司 制作局長
西澤宏隆 スポーツ局長
松林正和 技術推進局長
江口 茂 報道情報局長

議題

  • 局に寄せられた視聴者からの意見苦情等の概要(10月分)報告
  • 審議番組 「ドっとコネクト」
    [10/19(土)第一部11:30~11:50 第二部12:00~13:00放送]
  • その他 番組全般、放送に対するご意見、質問等

第659回番組審議会では、10月分の視聴者対応報告のほか、情報番組「ドっとコネクト」について審議された。委員からの意見は下記に記載。

 ドッとコネクト
番組概要

「ドっとコネクト」(10/19放送)
「土」曜日の昼に「ど」ないやねん!テーマが「怒」りの生放送情報番組。世間で注目されている話題について、MC石井亮次が熱のあるゲストと午後1時までしゃべり倒す!
【10月19日放送内容】
(第一部)
▽中継コーナー
カニ、じゃがいも、チーズケーキ!京都高島屋・大北海道店から生中継
▽ドないやねんニュース
鳥居で懸垂?各地で相次ぐ迷惑行為、知らなかったでは済まされない海外NG行為、NHKが旧ジャニーズタレントの起用再開?
(第二部)
▽ドないやねんトピックス
大谷ドジャースWシリーズ進出か、北朝鮮・台湾有事…ニッポン大丈夫?
▽ドっちやねん!?「いドばた喫茶店」
もう一度使いたい死語は?「一丁目一番地」「全員野球」
若者言葉わかりますか?「seju顔」「しゃばい」
▽中継コーナー
1万円ピッタリ買い物チャレンジ!京都高島屋・大北海道店から生中継
(出演)
MC 石井亮次
コメンテーター 東国原英夫、泉房穂、鈴木おさむ、李相哲
気象予報士 片平敦之
解説デスク 神崎 博
中継 関 純子(関西テレビアナウンサー)
進行 谷元聖奈(関西テレビアナウンサー)

委員からのご意見

【番組全体について】

  • 肩肘張らずに見ることができた。
  • 2部は、硬派ネタから軟派ネタまでかなりギッシリと情報が盛り込まれていたと思う。
  • 番組そのものは非常にスムーズに進行されていたと思う。ただ、京都の高島屋の大北海道展は、「がっちり買いまショウ」という懐かしい言葉が出ていたが、番組全体とは違ってここだけガツガツした感じを受けて、ちょっと浮いているのかなという印象を持った。
  • 北海道店の中継コーナー、中継が終わって、残り全部食べられるのかな、廃棄されるのかな、とそういうことまで頭によぎった。SDGsが言われている中で、あの場面では、商品の中から幾つか食べてみるのでよかったのではないかとも考えた。
  • 許可なく線路内に入る「撮り鉄」、神社の鳥居で懸垂などの迷惑動画の問題。刑事処分される恐れがあるというようなことをもう少し啓蒙してもよかったのかなという印象を受けた。
  • 旧ジャニーズを取り上げたNHKスペシャルの話題があった。旧ジャニーズ問題は、松本人志氏の問題と並んで、関西テレビにとっても人ごとではないだろうというふうに考えている。

【出演者について】

  • 前の番組である「LIVEコネクト!」と比べて今回の番組はこなれているような感じがして、たどたどしさが前と比べて少ないように感じた。コメンテーターが少人数だったのはすごくよかったと思う。この人数でも十分だと思った。MCの石井さんと席が近いのもいい影響を与えていると思う。テンポもよかったので、前よりはすごく視聴しやすくなったと感じる。
  • MCの石井亮次、ゲストの東国原英夫、泉房穂、鈴木おさむ、よい組合せだったと思う。泉さんはすぐ瞬間湯沸器のようになるというふうに言われているが、石井さんが最後に言っていたように、自分の得意分野以外はめちゃめちゃあっさりしている。それが結果的にはよかったのだろうなと思っている。
  • 鈴木さんや泉さんに関してはテレビじゃなくてYouTubeチャンネルの街録チャンネルで1時間、2時間語っているのをずっと聞いていたので、親近感が湧く。それなりの人が、ここでしか語れないことを語るぞというノリでしゃべるときは本当に1時間、2時間平気で、音質も画質も悪いけれども聞き入ってしまうみたいなことがある。それに比べると、こういう場(テレビ)ではこの場で言える範囲のことで、どこでも言いそうなことしか言わないという意味でいうと、流して聞いてしまう。それぞれ(テレビとYouTube)の違いがあってよさがあるから別にいい話だが。
  • コメンテーターの年齢が一定の年代に集中しているので、もっとばらつきがあってもいいのかなとは感じた。視聴者層やコメント力がある方を考えると、出演者を検討する際に一定程度絞られるとは思うが、もっと若い方を入れてもいいんじゃないかなと思った。
  • スタジオのトークはもっぱらおじさんたちがすすめていて、見はじめた時には、ジェンダー・バランスが悪いんじゃないかと違和感があった。だけど、しばらくながめていくうちに、こういう形もあっていいような気がしはじめた。おじさん同士のやりとりに、失なわれゆくものへのノスタルジーを感じた。
  • 生放送のよさと危うさが浮き彫りになった番組だと思った。その中で、神崎デスクの落ち着いた声と話し方、安定のコメントにホッとした。

【演出について】

  • 全体的にBGMが鳴っているということに必然性があるのかなと。全体的にうるさいなと思った。別にそんなに要らないんじゃないかなと思うことが多かった。
  • 強盗事件のときにおどろおどろしい音楽が流れてきていて、気が重くなった。ニュースに明るいニュース、暗いニュース、いろいろあるのはわかるが、もう少し淡々とニュースを流していくだけでいいのかなと。
  •  「緊張高まる!日本周辺は今ドうなってるの?」とテロップが出たが、そのドだけが片仮名になっていた。それは何か意味があるのか。もし間違いだったら、映っている時間が長かったので、誰かが気づいて誰かが直すという瞬発力というか。もっと大変な間違いがあったときに誰がどう正すのかということがすごく心配になった。

    上記のご意見への返答

    片仮名のドは、あえてやっています。「ドっとコネクト」という番組タイトルには、土曜日のお昼にドっと気になるニュースをドっとお届けしますという思いを込めました。ドという言葉が共通言語としても捉えられればと考えました。ただ、伝わっていないのであれば、それは我々も考えなければいけないところだなと思いました。

    チーフプロデューサー 田中拓朗

【ドないやねんトピックス 北朝鮮・台湾有事…ニッポン大丈夫?について】

  • とりあげるテーマによっておもしろく見られるコーナーとそうでないコーナーがあり、その差が大きかった。最も興味深く見たのは中国と北朝鮮の動向だった。ひとりの専門家を招くことによって、これほどまでに内容が深まる。
  • 中国・ロシア・北朝鮮など日本周辺で起きている緊迫した動きについて、李相哲さんの解説や説明、考察というのが非常にわかりやすかった。この方は堅い感じでも柔らかい感じでも解説でき、素人から玄人までいろんな人にわかりやすく説明されていると思った。
  • 中国がつくった、拳やハンマーで、あるいは剣で台湾をたたく動画があった。初めて見てびっくりした。心理的な揺さぶりをかけることで台湾では緊張感が高まっているのか、というようなことがこの番組からあらためて伝わってきた。
  • 国防の話題で神崎さんが、(中国の台湾侵攻の)前哨戦として沖縄などに攻撃が来るかもしれないと。「日本の本土」をどう守るかみたいな発言があったと思う。その発言を聞くと、日本本土というのは沖縄を除いた地域という言葉の理解というか認識で、沖縄は守らなくてもいいのかというような印象を思ってしまった。

    上記のご意見について報道情報局より説明

    神崎デスクの発言は、“日本の本土である沖縄”をどう守るかという趣旨でした。沖縄の米軍基地が先制攻撃される恐れを指摘し、その文脈で台湾と区別する意味で、沖縄のことを「日本本土」と表現しました。
    ただ、歴史的には「本土決戦」のように沖縄を含まない意味合いで本土という言葉が用いられたことがありました。また、現在でも沖縄以外の日本を指して「本土」と表現されることが時折あります。
    今回のようなテーマにおいては「本土」という言葉にはより注意を払い、適切な表現を用いていきたいと考えています。
    ※以下番組内での発言内容
    神崎デスク「中国は台湾進攻の際に前哨戦といいますか、ちょっと前に脅しをかける意味も含めて、尖閣に来たりとか沖縄に先制攻撃をするんじゃないかと言われたりもするので。その意味においては日本本土に攻撃が行われる可能性があるので、そこを日本としてはどう防ぐか考えておかなければならない」
    ゲストコメンテーター「米軍基地がありますよ、日本の中に。これを叩かないと中国側は侵攻できないですから。当然日本国内の米軍基地は叩かれますよね」
    神崎デスク「日本の国土であるからどうやって守るかですよね、そこはね」

【ドっちやねん!?いドばた喫茶店について】

  • 世代間ギャップみたいな話も、いろんなところでやられているネタかもしれないが、それなりに楽しく見ることができた。
  • 世代間ギャップの話題。「若者が知らない社会人用語」だけだと面白くない。「若者言葉わかりますか?」があったので、非常によかった。「seju顔」なんて私も全く想像もつかなかった。やっぱりそれを比べて両方見ると、全視聴者から好まれるとか、わかりやすい番組をつくるというのは相当難しいことなんだなと改めて思った。
  • 私はあまり面白くはなかったなと思いながら見ていた。「もう一度使いたい死語」を議論されても共感できるものが全然一つもなかった。どういったテーマが盛り上がるのか、視聴者のターゲットでも違うと思うし、「もう一度使いたい死語は?」というテーマ設定自体が、ほかの世代が聞いていてもそこまで面白いものではなかった。問いの立て方というか組立て方ではもっと面白くなるかなとは思った。
  • 若者言葉と中高年の言葉のギャップという問題。大変面白く見たが、最近のら抜き言葉や、丁寧語と謙譲語と尊敬語のごちゃ混ぜのような言い方を連想した。何事も「いただく」だけで表してしまったり、「させていただく」という言葉であったり、これらは多用されてすでに普通の話し言葉になってきている。若者言葉が次々と出てきて、言葉の響きだけで意味もよくわからないままにつくっていくようなことになってくると、言葉の乱れというものが出てくるのかなという印象を受けた。

委員のご意見を受けて

報道情報局 情報制作部
田中拓朗 チーフプロデューサー
前身番組「LIVEコネクト!」をご審議いただいてから、きっちりに近い1年が経った今回、「ドっとコネクト」をご審議いただきました。
良くなったとご意見をいただけたことは大変光栄で、今後も自信をもって続けていきたいと思う一方で、ご指摘いただいた部分は確かに整えられていない部分もあり、新装から1年が近くなってきているので、どのコーナーも浮いて見えず、90分が流れ良く見続けていられる番組になれば、と思います。ありがとうございました。