2025年1月 社長会見概要

2025年1月22日(水)

1月22日(水)16時30分より、弊社の新年社長会見を開催し、代表取締役社長・大多亮が出席しました。主な内容は、下記のとおりです。

代表取締役社長 大多亮

はじめに
去年の6月に関西テレビに着任し、その時に、カンテレには「伸びしろ」しかないというような発言をいたしました。放送も含め、やるべきことをやれば大きく業績が伸びるというようなところが、いくつかありましたので、それをやっていこうと思い、最初の半年を過ごしてまいりました。
視聴率について
年間では、個人全体視聴率がG帯(ゴールデン帯)、P帯(プライム帯)、全日帯でオール3位、コア視聴率帯(13歳から49歳)ではG帯P帯全日帯でオール2位。特にコア視聴率の全日帯は首位と0.2ポイント差ということで、迫ってきています。非常に良い傾向が見て取れます。
業績について
中間決算では、前期売上高245億に対し、当期は252億。前期から6億増になります。営業利益も当期はプラスマイナスゼロに近いところまで、14億円の利益改善がありました。スポット収入の増加、モネ展などの事業イベントが好調に推移したことなどの要因で増収増益となりました。
番組の状況について
帯番組につきましては、「伸びしろしかない」と思っています。ニュース・情報番組『旬感LIVEとれたてっ!』は、昨年12月25日、27日と年始1月6日に、それぞれ個人全体視聴率2.0%という数字が出ております。この時間帯は、1%プラスコンマ何%でも取れれば、というところから始まりましたが、1月13日(祝・月)には番組歴代最高の2.8%ということで、良い視聴率が出ました。

夕方のニュース『newsランナー』の2部(18時9分から19時00分)も、視聴率を上げております。下期の個人全体視聴率(1月21日現在)で前年比プラス0.8%となっていて、平均3.5%まで上げておりまして、大変頼もしい数字だと思っております。

阪神・淡路大震災は発生から30年で、『newsランナー』を中心に、連日特集を放送しました。1月13日と17日には1時間前拡大で特番を放送しました。

私自身が就任しての第一印象は、当社の制作能力、クリエイティブ力が高いということです。ここでも、「伸びしろしかない」と思っておりましたが、国内外の様々な賞で受賞する形で成果が出ています。

特に2024年日本民間放送連盟賞では、番組部門で4番組が受賞。そのうち最優秀は2つと、大変誇らしい数字が出ました。
イベントなど
注目しているところで言いますと、関西ローカルの金曜深夜のバラエティ『千原ジュニアの座王』は、全国ネットは年に数回、放送していますが、今年3月11日に東京の日本武道館でイベントを行います。1万人を動員予定で、チケットは完売と聞いています。
このような番組発の大型イベント日本武道館で行えるということは大変面白い試みだと感じています。このような取り組みからビジネスが広がっていくのではないかと期待しています。

大阪・関西万博では、当社は、小山薫堂さんがプロデュースするシグネチャーパビリオン・EARTH MARTに協賛をしています。食文化をテーマにした、小山薫堂さんらしいパビリオンです。
その他
関西テレビの「伸びしろ」で、私が最も注目しているのが、当社のキャラクター・ハチエモンです。みんな知っているけれど、なかなかビジネスにつながっていなかった。本当にもったいないと思っていました。ハチエモンは今年8月に生誕30周年を迎えます。非常に良い機会ですので、今年、力を入れて、グッズを含めたIPビジネスに大きく乗り出していきたいと考えています。

生成AIを活用した連続ショートドラマ『八雲とセツの怪談事件簿』を制作しました。日本のテレビ局で初です。YouTube(関西テレビアナウンサーチャンネル)で、ぜひご覧ください。

1月26日には『第44回大阪国際女子マラソン』が開催されます。今年9月の陸上の世界選手権の代表選考会でもありますので、さらなる日本記録更新も期待されるという白熱のレースが行われます。2月16日には『全国大学対校男女混合駅伝』を開催します。これも非常に面白い大会だと思っていまして、「伸びしろ」があるのではないかと、期待をしております。
質疑応答:中居正広氏をめぐる事案について
本件は、私がフジテレビの専務取締役在任時の事案で、発生は約1年半前です。私は昨年6月に関西テレビに着任しておりますので、フジテレビ在籍時の昨年6月以前、約1年間関わっていました。

まず、基本的にこの件に関しましては、関西テレビは一切関係しておりません。ですので、関西テレビ視聴者の皆様をはじめ、関係者の皆様、そして、弊社と取引をしていただいている方々、関西テレビの社員・スタッフ、多くの皆様にご心配とご迷惑をかけたことは、本当に心からおわびをしたいと思っております。

関西テレビといたしましては、フジテレビに対し、しっかりと、この件の調査を求めてまいりたいと思っております。さらに、今回報じられているような、女性アナウンサーを伴った会食など、テレビ局員と芸能関係者の関係をめぐる問題について、関西テレビとしても社内調査を行いたいと思っております。当社の人権方針に則ってきちんと調査をしようと考えておりますが、具体的にいつからどのようにとは、まだ決まっておりませんが、早々に調査したいと思っております。

主な発言の概要

事案の把握の状況について
事案が起きてからほどなくして自身に報告が上がり、社長に上げた。非常に重い案件だと思った。ある種の衝撃を受けた。とにかくこの女性のケア、プライバシー、人権、心身のケアということを、本当にしっかりとやらなければいけない、と強く思った。
事案把握後の当事者女性への対応について
女性のケア、プライバシーを守ることを最優先に、本当に限定された社員が対応していた。当時、これが最善と思ってやっていたがそれが結果的に、ガバナンス上、コンプライアンス上足りてないということであれば、それはきっちり検証が必要だと思っている。
中居氏の出演番組を継続したこと
番組を漫然と続けていこうなどと思ったことは一度もなく、いつ終わらせるのかいつ辞めるのか、ということは常に頭の中にあった。唐突に打ち切る手ももちろんあったと思うが、そういう動きが果たして女性にどういう影響があるかをすごく考えていた。中居氏の方を守ろうとか、そういう意識はなかった。対応が足りていないとすれば、どうしたらよかったのか、とずっと思っている。
女性スタッフを伴う会食や接待について
私が知る限りでは、性接待、上納、献上というようなものは聞いたことがない。しかし今の状況を考えると、調査委員会にしっかり調べていただくことが、今一番大切な局面だと思っている。(性接待と呼ばれるようなことが)繰り返しあったなどと疑われているのだから、長い間、テレビ局で働いてきた人間としては、悲しいし辛い。この時代だから、もしそれが本当であるならば早くただしていかないとダメだと思っている。
CMへの影響
一連の問題を受けて、スポンサー社から、CM素材の差し替えや提供社名表示の中止のご依頼をいただいている。大変、憂慮する事態だと思っている。
会見を希望した社が入れるオープン形式にしたこと
もともとある定例記者会見の中で、今回は当然、事案についてみなさまからたくさんのご質問があると思ったので、基本、参加を希望する社は拒まないということで話し合い、こういう形にすると、最終的に私が判断した。