ドキュメンタリーで司法に挑んだカンテレ“弁護士記者”
「芸術選奨」文部科学大臣新人賞を受賞!
2025年3月3日(月)
当社報道センターが制作する『ザ・ドキュメント』のディレクター・上田大輔(報道情報局報道センター)が、令和6年度(第75回)芸術選奨文部科学大臣新人賞(放送部門)を受賞しました。当社の同賞の受賞は、令和4年度(第73回)の佐野亜裕美(ドラマ『エルピスー希望、あるいは災いー』 プロデューサー)、平成元年度(第40回)の林宏樹に続いて3人目です。贈呈式は3月11日に東京都内で行われます。
芸術選奨は、文化庁が昭和25年度から選考しています。「演劇」、「映画」、「音楽」、「舞踊」、「文学」、「美術A」、「美術B」、「メディア芸術」、「放送」、「大衆芸能」、「芸術振興」、「評論」の各分野12部門で、その年に優れた業績をあげ、新生面を開いた個人に対し文部科学大臣賞又は同新人賞が送られます。
芸術選奨は、文化庁が昭和25年度から選考しています。「演劇」、「映画」、「音楽」、「舞踊」、「文学」、「美術A」、「美術B」、「メディア芸術」、「放送」、「大衆芸能」、「芸術振興」、「評論」の各分野12部門で、その年に優れた業績をあげ、新生面を開いた個人に対し文部科学大臣賞又は同新人賞が送られます。
贈賞理由
『さまよう信念 情報源は見殺しにされた』の成果
弁護士資格を持ち、関西テレビの法務部勤務から報道局へ異動。その後、『引き裂かれる家族~検証・揺さぶられっ子症候群』、『逆転裁判官の真意』などでテーマ性、クオリティともに高い作品を作り上げ、ベネチアテレビ賞などで入賞を果たしている。令和6年の『さまよう信念 情報源は見殺しにされた』でも、時代から忘れられそうな事実に、弁護士であるディレクターならではの視点で切り込み、独自の作品に仕上げている。今後も様々な題材に挑んでほしいディレクターである。
上田大輔ディレクター(報道情報局報道センター)のコメント

日本の刑事司法のあり方を検証したいと思い記者になりました。司法をテーマにする番組は「難解だ」「絵が少ない」などと敬遠されがちです。どうすれば映像表現として成立するのか。いつもスタッフと一緒に悪戦苦闘の連続です。昨今テレビ報道に厳しい目が向けられている中、今回の受賞は「臆せずこのまま頑張れ」と激励していただいたような気持ちです。スタッフと喜びを分かち合い、次の挑戦に向かっていきたいと思います。ありがとうございました。
『ザ・ドキュメント さまよう信念 情報源は見殺しにされた』

2007年、奈良少年放火事件の供述調書を引用した本が物議を醸す。強制捜査で特定された情報源の鑑定医は秘密漏示で有罪に。しかし「後悔していない」と語る。その真意は何だったのか?当事者たちが17 年間の沈黙を破り、カメラの前で初めて語る。

放送
2024年7月12日(金)
語り
豊田康雄(カンテレアナウンサー)
ディレクター
上田大輔
撮影
登島努
編集
堀田浩司
プロデューサー
宮田輝美
受賞歴
▼ギャラクシー賞2024上期:奨励賞
▼メディア・アンビシャス大賞2024:映像部門優秀賞(授賞式は3月15日にオンライン開催)
▼メディア・アンビシャス大賞2024:映像部門優秀賞(授賞式は3月15日にオンライン開催)
上田ディレクターのその他の作品と受賞歴は、以下の通りです。
『ザ・ドキュメント 引き裂かれる家族~検証・揺さぶられっ子症候群』

生後まもない長男を激しく揺さぶって虐待したと疑われた父親と家族に5年半にわたって密着取材したドキュメンタリー。身に覚えのない罪で逮捕起訴され家族が離れ離れとなる“虐待冤罪”被害とともに、一度通説化した“診断基準”が見直されないままに多くの冤罪被害を生み続けている現状を訴える。
放送
2023年7月7日(金)
語り
豊田康雄(カンテレアナウンサー)
ディレクター
上田大輔
撮影
平田周次
編集
室山健司
プロデューサー
萩原守 宮田輝美
受賞歴
▼ギャラクシー賞: 選奨
▼貧困ジャーナリズム賞
▼座・高円寺ドキュメンタリーフェスティバル: 大賞
▼日本民間放送連盟賞 テレビ報道番組: 優秀賞
▼ベネチアテレビ賞ドキュメンタリー部門: 入賞
▼貧困ジャーナリズム賞
▼座・高円寺ドキュメンタリーフェスティバル: 大賞
▼日本民間放送連盟賞 テレビ報道番組: 優秀賞
▼ベネチアテレビ賞ドキュメンタリー部門: 入賞
『ザ・ドキュメント 逆転裁判官の真意』

退官前に逆転無罪を連発した福崎伸一郎裁判長。彼の真意は何だったのか。法曹界に残された謎を解き明かそうと“弁護士記者”が立ち上がる。判決文を読み込み関係者に話を聞いた上で、仮説に辿り着く。福崎さんに仮説をぶつけるも即座に否定され、福崎の過去の判決に手がかりを求めていく。すると、2つの判決が浮かび上がる。一つは、有名な“ロス疑惑”銃撃事件の逆転無罪判決。もう一つは、ある電車内痴漢事件の有罪判決だった。
放送
2023年11月24日(金)
語り
豊田康雄(カンテレアナウンサー)
ディレクター
上田大輔
撮影
小松和平
編集
高澤宏
プロデューサー
宮田輝美
受賞歴
▼地方の時代映像祭・優秀賞
▼FNSドキュメンタリー大賞 特別賞
▼FNSドキュメンタリー大賞 特別賞