つい、この間まで厳寒が続き、これが最後、これで終わり、と天気予報を見るたびに、予報士が困惑した表情で解説していたが、ようやく、一気に春が押し寄せてきた。
庭の沈丁花の甘い香りが鼻をくすぐる。大相撲が始まって早や中日。昨年に続きドジャースがカブスが、メジャーリーガーもやってきた。春の選抜高校野球も火ぶたを切りほんとに一気に“春”だ。
競馬もスプリングステークスとGIの前哨戦、まさに胸躍る春本番、我が結婚記念日も3月12日、何回目？叱られる！
この時期になると思い出すのが大相撲。
貴乃花に横綱千代の富士、北勝海（現・理事長）そうそうたる人気力士に親しくしてもらい楽しく充実した時を過ごしていた。
貴乃花さんは引退した直後で藤島を名乗り、まだ弟子も不在だった頃、とにかくハンサムでカッコ良く、北の新地で食事したことも。スレ違う人が気付き、そのモテモテ振りは今更のごとく。
又、北の富士親方にも目をかけてもらい、その関係で部屋の横綱二人とも…。
カンテレにものすごい千代の富士ファンの女性がいた。当方がほとんど会社にいなかったこともあって、その女性は知らなかったのだがある日、彼女の上司から呼ばれ「杉ちゃん、千代の富士と親しいらしいけど（どこからもれたのか）うちの女の子が大ファンで一度、連れていってもらえないか」と。
一人では困るので誰か友達を連れてくるのなら、の条件を出し3人で出かけた。
勝ったこともあって、帰りに部屋まで行って一緒にちゃんこをご馳走になった時の喜びようといったら…。
食事後、横綱が気を利かせてくれ、「記念の写真はいいの」ということで宿舎の階段でツゥショット写真を。
ここまでは良かったのだが、当方も出来上がりを楽しみにしていたのに、何日経っても一向に連絡はなく、あの写真？と訊いてもらったところ「スミマセン、フィルムが入ってなかったんです。ショックです」とショゲ返っていた。見事な肩スカシだった。
当方も折角のチャンスだったのに、と残念極まりなかった。春場所が来るたびに思い出される出来事だ。
北勝海は今や八角理事長に、北の富士親方、千代の富士、貴乃花はこの世になく、残っているのはホンノリとした思い出だけ。それも又良し…だ。
さて、競馬の方、今週はスプリングステークスだ。大ヒット曲“函館の女”以来親しくなった北島三郎さんの、今は種牡馬になったキタサンブラック産駒のピコチャンブラックだ。
3番人気したホープフルステークス（GI）は18頭立ての13着と思いもよらぬ大敗を喫したが大外枠だったのと馬体重が増えていたのが影響したのか、来るべきクラシックレースに備えて確りと見ておきたい。