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コラム

未恋〜かくれぼっちたち〜
2025.2.7(金)
夢を諦めるのは大人の作法か…「未恋」に登場する3人の若者が出した「選択」
漫画雑誌の編集者として働く高坂健斗(伊藤健太郎)と文学賞の受賞経験がありながらも今は派遣社員として働く鈴木みなみ(愛希れいか)、そして売れっ子漫画家であり健斗の恋人でもある深田ゆず(弓木奈於・乃木坂46)がおくる群像劇「未恋~かくれぼっちたち~」。

健斗が働くコミックブーン編集部では、深田ゆずに続く売れっ子漫画家を生み出そうと企画会議が進められていました。

会議の議題は、健斗が発掘した現役大学生 本島りん(外原寧々)の連載デビュー作のマネジメントについて。
未恋〜かくれぼっちたち〜
みなみは「本人が熱を持って書きたいもの」を書くべきだとは主張していましたが、その声は編集部の人間には伝わらず…。

「書きたいものが売れるものに直結しなければ、本人の希望をむげにしてしまう」「書きたいものと売れるものを両立するのは無理」「本島りんはどうすれば売れるのか」…そんな話ばかりをして、本人の書きたいものを聞こうともしません。

みなみはしびれを切らし、健斗を問い詰めます。

「彼女の漫画は好きなの?」
未恋〜かくれぼっちたち〜
健斗はしどろもどろに「それは、もちろん」と返しますが、みなみは納得がいきません。

そもそも漫画が好きなのか、この仕事が好きなのかと問うと健斗は…。
「好きじゃない」
未恋〜かくれぼっちたち〜
健斗には、小説家を目指していたものの諦めてしまった過去がありました。

そんな健斗は好きじゃないことを仕事に選びました。
理由は、好きじゃないことを仕事にしたほうが上手くいく、仕事に感情移入したって判断を見誤ってしまう、と。

みなみは「本当にくだらない」と言葉を吐き、健斗の前から立ち去ります。
これまでどんな状況にも動じず仕事の問題を解決してきた健斗でしたが、それは「好きなことじゃないことだから」こそ、心を乱すことなく仕事に取り組めていたから。

好きなことと距離をとって、傷つかない道を選んだ。

そんな健斗に対し、売れっ子漫画家であり健斗の恋人のゆずは、高校を中退し、両親の反対を押し切り家でまでして漫画家になった“好き”のために全てを投げ打ってきた人です。

健斗が仕事に翻弄されている中、ゆずも人生の岐路に立っていました。

実は、大手出版社の編集者に「深田ゆずにしか書けない漫画」を書かないかと話を持ちかけられていました。
未恋〜かくれぼっちたち〜
命をかけてきた漫画への思いに迷いを感じ始めていた矢先の出来事でした。

そして、ゆずは健斗との会話の中で、まっすぐに読者に本当の感情をぶつけたい、新しい世界を見せたい、と思いを少しずつ言葉にして発することで、ゆずは自分にしか書けない漫画を書くという覚悟を持ち、漫画で本当に表現したかったものは一体なんだったのか、その答えに辿りつきます。
未恋〜かくれぼっちたち〜
好きじゃないことを仕事に選んだ健斗と、好きなことを一度諦めたみなみ、そして好きなことのために全てを捨ててきたゆず。
未恋〜かくれぼっちたち〜
そんな異なる人生を歩んできた3人が起こす化学反応によって、物語は思わぬ展開へ進んでいきます。
未恋〜かくれぼっちたち〜
本当に書きたいもの、へと辿りついたゆずが起こした行動とは?
夢を諦めたみなみが出した答えとは一体…。

悩みながらも成長する3人の未来を見届けましょう。