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コラム

未恋〜かくれぼっちたち〜
2025.2.14(金)
大人になったら“夢を持つことが怖い”…それでも追い続ける者と、「夢にフタして」取り残された者
現在放送中のドラマ「末恋~かくれぼっちたち~」は、孤独と向き合う男女が仕事、恋愛を通して成長していく姿を描いた物語。

主人公の高坂健斗(伊藤健太郎)は、漫画雑誌「コミックブーン」編集部で働き、周囲から“敏腕編集者”といわれるほど活躍している。私生活では「コミックブーン」の売れっ子漫画家・深田ゆず(弓木奈於・乃木坂46)と同棲中で、公私共に順風満帆。
未恋〜かくれぼっちたち〜
(第5話より)
しかし、彼のかつての夢は漫画編集者ではなく小説家。小説家の夢を諦め「好きじゃないことを仕事に選んだ方が上手くいく」と編集者の道を選んだ。それなのに、健斗の家には今でも小説を書くヒントや設定を書き記したネタ帳がダンボール1箱分も残されている。どこかまだ夢を諦めていない様子で、自分の気持ちに蓋をしながら生活を送っているのだ。
未恋〜かくれぼっちたち〜
そんな中、健斗と同棲していたゆずは「自分にしか描けない漫画を描きに行きます」と家出。
未恋〜かくれぼっちたち〜
(第5話より)
そして、健斗の編集部の同僚で、かつて一緒に小説家を目指していて仲間でもあるみなみ(愛木れいか)は、新連載のストーリーを描かせて欲しいと編集長に頼み込む。
未恋〜かくれぼっちたち〜
みなみは、健斗が小説家を諦めた後もその道を追い続け、自身の小説で新人賞を受賞しデビューを果たした。しかし、周囲の期待にプレッシャーを感じて小説家を諦め、次は「自分の好きな漫画家と一緒に仕事がしたい」と編集部に入社。健斗とは真逆の、仕事でも“好き”を選び続けてきた人だ。
そして編集部でも、売り上げやマーケティングばかりを重視する健斗とは違い、漫画家の描きたいものを熱意を持って尊重する彼女。

今回も新連載のストーリーを書きたいと編集長に頼み込んだ。しかしそんな彼女に健斗は「一時的な衝動で描けるんだ、天才は。」と嫌味を吐き捨てる。
未恋〜かくれぼっちたち〜
周りが自分のやりたいことに向かって動き出しているのに、自分は本心に蓋をし続ける。みなみへの嫌味は、やり場のない気持ちから出た心無い言葉に思う。

しかし帰宅後、小説のネタを書き留めたネタ帳たちと原稿用紙を引っ張り出してきた健斗。
未恋〜かくれぼっちたち〜
まっすぐ夢を追い続けるゆずやみなみの姿に背中を押され、ついに自分の殻を破るのか?
未恋〜かくれぼっちたち〜