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漫画雑誌の編集者として働く高坂健斗(伊藤健太郎)は、家である書き置きを発見します。

実は、この手紙を書いたのは売れっ子漫画家であり健斗の恋人でもある深田ゆず(弓木奈於・乃木坂46)です。
ゆずはこの書き置きを残して、健斗の家から出て行ってしまいました。
ですが…次の日には出版社で何事もなかったかのように打ち合わせをする2人の姿が!

「ゆずにしか描けない漫画って、俺がいたら描けないの?」


令和に新登場した、Z世代がわずらう病という噂の「人間関係リセット症候群」にゆず本人も翻弄されているのではないでしょうか?
そして、2人は恋人同士からただの漫画家と担当編集者という関係に戻ってしまいました。
ゆずにしか書けない漫画を描くため、ゆずがとった行動は…なんと居酒屋さんでバイトをすること。


というのも、みなみは健斗とともに小説家養成を目的とした「カンヅメ屋敷」プロジェクトに参加し、心と心で通じ合っていたソウルメイトであり、健斗にとって忘れられない憧れの人だったそう。
過去に嫉妬の炎を燃やしていた元恋人の忘れられない憧れの人を目の前にし、ゆずは苦しんでしまうのでは!?と思いきや…
「あ!好きなものを好きって言わないでしょ、あいつ!」

かっこつけてんのあいつ、好きなものを仕事にしない、今は本気出してませんみたいな感じ、とお互い健斗へ抱いていた思いが同じであることを知り、共感の嵐!
それでも健斗は、言葉にするには難しいけれど、いいところがあるよね、と今回の愚痴大会は落ち着きます。

漫画編集者にとって1番辛い仕事ともいえるのが、連載の打ち切りを漫画家に伝えること。
打ち切りを告げられ取り乱す漫画家に、健斗は手紙を渡します。


そっけないけれど、味方だなと感じさせてくれる健斗の温かくて優しいところ。
嫉妬していた人と案外共感できたり、打ち切りを告げてきた編集者が案外自分のことを考えてくれてたり…?
いろんな思いを胸に抱えてながら「大嫌いだったやつ、案外いいやつ」とゆずはスキップで帰路につくのでした。

健斗は小説家になるという夢を諦めた先で出会った、たくさんの人々救っています。
「夢を叶える」ということの素晴らしさが語られがちですが、かといって夢を諦め、夢とは違う道を進むことは決して間違いではないんだな、と健斗の生き様を感じます。
少しずつ、三者三様に人生を進めていく健斗、みなみ、ゆずの今後から目が離せません。