「次世代へ繋いでいこうとする活動心強く」天皇陛下お言葉 阪神・淡路大震災30年追悼 犠牲者に哀悼の意【震災30年つなぐ未来へ】 2025年01月21日
阪神・淡路大震災30年の追悼式典にご出席された天皇陛下は、「30年という節目を迎えるにあたり、亡くなられた6400余名の方々に、改めて深く哀悼の意を表します」と追悼の言葉を述べられました。
また、兵庫県で震災の風化を防ごうと続けられている、次世代へつないでいこうという活動について「心強く思います」と述べられました。
■30年前にもご訪問「懸命に前へ進もうとする姿は、今もなお脳裏に深く」
天皇皇后両陛下は、30年前の被災直後にも神戸を訪問されていて、そのときのことについてもお話になりました。
【天皇陛下】「今から30年前の今日、おおくのかけがえのない命が一瞬にして奪われ、住み慣れた街と暮らしが失われました。 震災の後、私も皇后と共に被災地を訪れましたが、被災された皆さんが、困難な現実を前にしながらも互いに励まし合い、懸命に前へ進もうとする姿は、今もなお脳裏に深く刻み込まれています」
「現在の復興した美しい街並みを目の当たりにし、これまでの皆さんの努力に敬意を表するとともに、復興に尽力された多くのボランティアや各分野の活動団体、さらには海外からの支援と協力に対し、改めて感謝の意を表したいと思います」
■「次世代へ繋いで(つないで)いこうとする活動 心強く思います」
そのうえで、次世代へ震災の経験と教訓を語り継ぐことについても言及されました。
【天皇陛下】「阪神・淡路大震災から30年を経て、震災を経験していない世代の人々が増えています。兵庫県では、震災を風化させたはならないという決意のもと、世代や地域を超えて経験と教訓を「繋ぐ(つなぐ)」取組を進めており、中でも、震災を経験していない若い人たちが震災について自主的に学び、考え、自分の言葉で発信し、次世代へ繋いで(つないで)いこうとする活動に取り組んでいると聞き、心強く思います。 これからも、震災の経験と教訓を基に、皆が助け合いながら、安全で安心して暮らせる地域づくりが進められるとともに、そこで得られた知見が国の内外に広がり、次の世代へと引き継がれていくことを期待いたします」