手足を器用に使って“サル”が電線を渡っています。大阪府豊中市で13日から“サル”の目撃情報が相次ぎ、15日には大阪市内の住宅街に現れました。一体なぜなんでしょうか?
【記者リポート】
「連日目撃されていたサルが、高速道路の入り口のフェンスの上にいます。サルが今、電柱に飛び降りましたね」
■“サル” 13日から豊中市内で相次いで目撃される
多くの車が行き交う大阪市内に、突如姿を現した“サル”。実は13日から、大阪市の北隣の豊中市内で、相次いで目撃されていました。
【目撃者】
「綱渡り」「え、めっちゃ大きいやん」
こちらは13日午前9時ごろ、豊中市本町3丁目付近で撮影された映像です。カラスに追いかけられるような様子もあります。
専門家によると、5~6歳ぐらいの若いニホンザルのオスとみられ、13日に蛍池付近で目撃された後、2日かけて南へ8キロあまり移動。これまでに寄せられた目撃情報は30件近くにのぼり、15日朝ついに大阪市内へ。
■15日 大阪市内に“サル”が出現
大阪市西淀川区の住宅街に現われたサルは、電線をつたい、屋根から屋根へ大ジャンプ。
【住民】
「サルが朝、屋根に上っていたんやって」
「サル!?」
15日午後になり、サルは疲れたのでしょうか。マンションの物陰で“うとうと”。
目が覚めると今度は“もぐもぐタイム”。
■群れを離れた「ハナレザル」か 専門家が指摘
サルはなぜ、突然街中に現れたのでしょうか。専門家は、今回のサルは群れを離れた「ハナレザル」ではないかと話します。
【兵庫県立大学 自然・環境科学研究所 森光由樹准教授】
「ニホンザルの習性として、基本的にオスは近親交配を避けるために、群れから出ていく」「100キロぐらい離れて移動したということもあるので」「本来野生のサルは、市街地にずっと居座るということは通常考えにくい」
森光准教授は、エサがあると離れなくなるため、ごみの管理なども徹底すべきだと指摘しています。
今のところ、人への被害はなく、大阪市はサルを見つけても近付かないよう注意を呼び掛けています。
(関西テレビ「報道ランナー」2023年3月15日放送)