京都駅にほど近いゲストハウス「FUJITAYA B&B」。 主に外国人観光客が宿泊しています。
【インドから来た人】
「会社で一緒。IT」
「きのう金閣寺に行った。とても楽しかった」
【オーナー・藤田勝光さん】
「GWは満室ですね。みなさんGWを知らないので『なんでこんな混んでんの?』と」
このゲストハウスでは新型コロナの影響で売り上げは激減し、4人いた社員もゼロになりました。 そして今、オーナーの藤田さんは連日の満室を喜びつつも、実は深刻な問題が…
【オーナー・藤田勝光さん】
「今は人手が足りていない状況なので。95%が外国の客で、(コロナで)一気にいなくなって」
観光客が回復すると人手不足が新たな課題になっていたのです。
そんな中、救世主となっているのが…
【藤井まこさん】
「チェックアウトして部屋からシーツはがして洗濯機に…」
大学2年の藤井まこさん(21)。 手際よく清掃していますが、ここの従業員ではありません。
―Q:なぜここに?
【藤井まこさん】
「”おてつたび”をしたいなと思っていたときに、英語っていうキーワード検索ができるんですけど、英語って入れるとここがヒットして」
藤井さんが利用するのは”おてつだい”と”旅”をかけた、「おてつたび」というマッチングサービス。報酬を得ながら旅をしたい人が「おてつだび」を通して人手不足の企業で働きます。
藤井さんは午前9時から3時間働き、3000円の報酬を得ますが、住み込みなので宿泊代はかからず、おトクな旅を楽しんでいます。
【藤井まこさん】
「リゾートバイトはやったが、シフトが長いので。自由な時間が欲しいなと」
大学を休学し、海外留学に向けて準備をしている藤井さん。旅をしながら、外国人と交流したいと、この場所を選びました。
【藤井まこさん】 「日本を楽しんでいる?」
【スウェーデンから来た人】 「とても楽しんでいるけど、あと3日で帰らなければいけないよ」
【藤井まこさん】 「スウェーデンに行きたいな」
【スウェーデンから来た人】 「ぜひ、おいでよ」
空いた時間にはカフェ巡りを楽しんだり、宿泊客と食事に行ったりと、”おてつたび”ならではの旅を満喫しています。
こうした新しい旅のカタチが、今人気を集めていて、ユーザー数は年々増加。およそ4万人が登録しています。
【藤井まこさん】
「色んな国籍の人だけじゃなくて、日本人の方でも色んな所に行っている人もいたりとか、あと色んな年齢の方と出会えるのが楽しくて、自分が経験していない人生の方ばかりなので楽しいなと」
オーナーの藤田さんも、こうした働き方に期待を寄せています。
【オーナー・藤田勝光さん】
「同じ人に1年間来てもらうのもいいけど、いろんな方に来ていただけるのもその方が発信してくれるかもしれないし、考えようによってはいいサービスだなと」
旅を楽しみながら、人手不足も解消できる―そんな新たな旅のカタチ、みなさんもいかがですか?
(関西テレビ「newsランナー」2023年5月4日放送)