大阪府吹田市内の住宅に設置された防犯カメラの映像に映っているのは、自由に遊び回っている…5匹の「アライグマ」です。
この家では、去年からアライグマが現れ、被害を受けていると言います。 アライグマのターゲットになったのは、自宅の敷地内にある池でした。
【被害を受けた男性】
「アライグマがこの池に出没してメダカを食べてしまった」
1977年、アニメ「あらいぐまラスカル」がきっかけでペットブームが巻き起こり、北米から大量に輸入されました。しかし、凶暴な性格のため、捨てる飼い主が急増し、人が襲われる事件も発生しました。
農作物の被害や、感染症のリスク、生態系を壊してしまうことなどから2005年には駆除対象の「特定外来生物」に指定されています。
【被害を受けた男性】
「菌が怖いと言うことを聞きしてたんで。子供がいるので、そういう意味で言うと、危険だなというふうに思っています」
被害を押さえたいという思いから、男性が吹田市に相談したところ…
【被害を受けた男性】
「『可能であれば、捕獲機を貸すので捕まえてください。捕まえた場合は、市の方で対応します』ということで。まさにこの辺(自宅の池側)にですね、このぐらい(アライグマ1頭分くらい)のサイズなんですけど、捕獲機を設置しまして」
市に許可を得て、借りたオリを設置しました。去年は捕獲できず、今年も1カ月ほど設置しましたが、なかなか成果は出なかったと言います。
【被害を受けた男性】
「8月末に一匹捕獲しまして」
オリを返却する前の日、ついに1匹捕獲することができました。
【被害を受けた男性】
「非常に興奮して暴れていました。臭いもすごい状態になっていました。牙をむいて見えたので、かわいいらしいラスカルのイメージはないかな」
そして翌朝、市に引き渡す約束をしている間に思いもよらぬ事態が発生したのです。 家の敷地内の外から見える場所にアライグマのオリを置いていた所、犬の散歩をしていた人物が、オリに気がついた様子でした。 その約30分後に同一人物とみられる人物が服を着替え、帽子をかぶって再び現れ、敷地内に入り、アライグマを逃がしてしまったのです。
【被害を受けた男性】
「なんか残念だな。動物いじめようっていう気持じゃなくて、ほかの人も被害にあってると思うので、そういったことを少しでも良くなるために、(アライグマの捕獲を)やったつもりでいたんですけど。すごいかわいいけど、危険な動物だということは認識してもらいたいと思います」
アニメのブームで日本に連れてこられ、野生化して被害をもたらしているアライグマ。被害を増やさないために、どんな動物なのかを知ること、また、飼い主などの責任ある対応が求められています。
(関西テレビ「newsランナー」2023年9月13日放送)