大阪・天王寺のど真ん中で、ある販売会が行われました。商品は、廃棄される野菜などを使った食品です。開発し数時間で完売させたのは、小学生たちでした。
■「店に並ばないものを使って商品を開発する」子供たちの挑戦
「めっちゃ固いなぁ」、「めっちゃネバネバする」と言いながら、サトイモの皮を必死にむいているのは、小学6年生の子どもたちです。これ、家庭科の授業ではありません。
【児童】「店に並ばないものを使って商品を開発する」
大阪教育大学附属天王寺小学校では、本来捨てられるはずの野菜を使って、新たに商品を作って販売する取り組みを行っています。地元の農家から野菜を提供してもらい使っています。
サトイモ農家の藪崎喜子さんは「形が悪いとかだけで食べられないのは、すごくもったいないし、作ってる側としては、できるだけ食べてほしい」と話します。
■商品開発は地元の人と協力
途中、サトイモが手から飛んでいってしまうハプニングもあるなど、小さくて、形のいびつなサトイモに苦戦しながら、全部で15キロをむききりました。
作業が終わった後、児童は、「規格外のイモやったけど、むいてみると普通のイモと、あんま変わらんかったから、捨てずに食べれるなと思った」と発表し、授業を担当していた村口飛鳥教諭も「小さくても、これだけきれいやもんね。これを捨てるって、すごくもったいないね」と話しました。
このサトイモで作るのは、カレーパスタのソース。
メニューも、パッケージも、子どもたちがアイデアを出し合って決め、地元の飲食店などと協力して、商品を完成させました。
■いよいよ販売会当日
パスタソースのほかに、トマトのジャムや、イチゴを使ったフリーズドライも開発しました。
【児童たち】「カレーパスタソース販売しています!」
午前10時のスタートから続々とお客さんが訪れます。
「賞味期限は6月30日となっております」
「ご丁寧にありがとう」
「ありがとう!」
「Thank you」
次々に商品が売れていきます。
入者した人たちは「子どもの元気な声にひかれて、おいしそうやし」、「廃棄するものが、リサイクルできてるのはいいなって思う」と好評です。
■2時間で完売!
約2時間で、用意していた商品143個が完売しました。
販売会を終えて、児童たちは「いままでみんなで協力して、頑張ってきたのですごく嬉しい」「SDGsのゴールとかもあって、ちょっとでも自分たちが貢献できたら」と挑戦に手ごたえを感じているようです。
この小学校では、今後もこの活動を続けていきたいということです。
(関西テレビ「newsランナー」2024年3月6日放送)