兵庫県赤穂市の市民病院に勤務していた医師の男が患者の手術で、適切な処理を怠り、両足の麻痺などの後遺症を負わせた疑いで書類送検されました。
元気に出かけることもでき、車に試乗して笑顔を見せた女性。 手術のミスで自由を奪われ、強い痛みが体を襲いました。
■歩くこともできていたのに…手術ミスで腰の神経の一部切断両脚が麻痺
79歳の女性は腰骨の変形で神経が圧迫され、脚が動きにくくなる症状があったものの、十分に歩けていた2020年、赤穂市民病院で腰の骨の一部をドリルで削る手術を受けました。
この手術を執刀した40代の医師は、誤って腰の神経の一部を切断。 女性は両脚が麻痺し、強い痛みが続いたほか、尿意や便意を感じられなくなる症状が出ました。
79歳の女性は腰骨の変形で神経が圧迫され、脚が動きにくくなる症状があったものの、十分に歩けていた2020年、赤穂市民病院で腰の骨の一部をドリルで削る手術を受けました。
この手術を執刀した40代の医師は、誤って腰の神経の一部を切断。 女性は両脚が麻痺し、強い痛みが続いたほか、尿意や便意を感じられなくなる症状が出ました。
捜査関係者によると警察は、この手術について、止血など適切な処置を怠ったことがミスにつながり、後遺障害を負わせたとして執刀した医師を業務上過失傷害の疑いで22日、書類送検しました。 また監督を怠ったとして、上司だった医師も書類送検されました。
実際に手術の一部を記録した動画を見た医師は、一部を見た印象だと断ったうえで、こう指摘します。
【医師】「いろいろなところにドリルを当てにいっている。どこを削ればいいのかっていうのがわかっていないんじゃないかなっていう印象を受けました。1人で手術をしていい医師なのかと言われると、疑問を感じます」
女性の長女は「母は、買い物や外食などのささやかな楽しみさえも一瞬にして奪われました。二度と被害者を生まないように執刀した医師には心から反省してほしい」と話しています。
この手術をめぐっては民事裁判にもなっていて、執刀した医師は「上司だった医師の指示や処置が適切でなかった」などと主張していました。 赤穂市民病院によると、この医師が関わった手術でほかに7件の医療事故が起きています。 また関係者によるとこの医師をめぐっては、赤穂市民病院を退職した後に勤務した大阪市の病院で担当した患者に対して人工透析が行われず死亡したとして、病院が訴えられ、民事裁判になっています。
(関西テレビ「newsランナー」 2024年7月22日放送)