広島県安芸高田市の前市長で、前回の東京都知事選挙で次点となった石丸伸二氏が地域政党の設立を15日、発表しました。
この地域政党では、議会での採決の際に党の方針に沿って賛否を投票する「党議拘束」を課さないとしています。
関西テレビ「旬感LIVE とれたてっ!」に出演した、元大阪府知事で自身も地域政党「大阪維新の会」を設立した経験を持つ橋下徹氏は、「党議拘束をしないなら、何をやるかも打ち出せない」と指摘しました。
■「党議・党則なし」「条件は都民・2期8年で辞職」 石丸氏「カジュアルに政治という世界に」
【石丸伸二氏】「新たな地域政党の名前、それは『再生の道』です」
石丸氏は15日午前、夏の東京都議会議員選挙に向け、地域政党「再生の道」を作ると表明しました。
党議は行わず、党則は作らず、1人1人が是々非々で議員活動をしていくということです。
【石丸伸二氏】「政治家になるんだと変に気張る必要はないと考えています。もっとナチュラルに、カジュアルに、転職しようかな?そういう感覚で、この政治という世界に接していただきたい」
候補者は全選挙区に立てるとし、候補者の条件としては、
・都民であること
・2期8年で議員を辞職すること
などをあげました。
【石丸伸二氏】「東京都民のために短期的な視点はもちろん、中長期的な視点にも立って、利益を最大化するための合理的な判断を行っていく。それができる人を求めたい」
石丸氏は、2024年の都知事選に出馬して以降、SNSを通じて小池都政が実施しているプロジェクションマッピングなどを批判していました。
■橋下氏「グループのルールで縛らないということは グループで何をやるかも打ち出せない」
この新党設立について、橋下徹氏は次のように指摘します。
【橋下徹氏】「彼(石丸氏)ともいろいろ議論はしたことあるんです。 僕も『大阪維新の会』という地域政党をつくりましたが、石丸さんは僕のようなやり方をやらないと。
新しいやり方をやりたいっていう、それはそれでまた新しいやり方を目指してもらいたいと思うんですが、ただ僕が『これ大丈夫かな』と思ってるのは、メンバーはこれから集めるんだけれども、『党議拘束はしない』、『ルールで縛らない』と。
グループのルールで縛らないということは、このグループで何をやるかも打ち出せないんですよ。
そうすると、この『再生の道』が何をやるんですか、何を実現するんですか、と言っても、言えないわけです。
というのは、言った以上は、『みんなグループはそれに従えよ』って言わなきゃいけないんだけど、そういうことをやらない。
新しくもっと広く、間口を広げて、『誰でも来なさいよ』と『都民であればいい。2期8年でやめることだけでいい』って言うんですけど、一体何をやるグループなのかということが見えないんじゃないのかなってことが僕は心配します」