メジャーリーグで通算3089安打など、数々の偉業を成し遂げたイチローさんが快挙です。
アメリカの野球殿堂入りにアジア人で初となる選出。
関西からも喜びの声が上がっています。
■「1票足りないのはすごくいい」“イチロー節”でよろこび語る
日本人選手として初めてアメリカ野球殿堂入りという快挙を果たしたイチローさん(51)。
史上2人目の“満票選出”には1票届かなかったものの、全体トップ99.75パーセントの得票率を獲得しました。
【イチローさん】「まずこの日を迎えるということが、2001年僕が初めてMLBに挑戦した年に、おそらく地球上の誰も想像できなかったと思う」
1992年にオリックス・ブルーウェーブに入団したイチローさん。その後、7年連続首位打者を獲得するなどチームに貢献。
そして2001年、日本人野手として初めてメジャーリーグに挑戦しました。1年目で新人王とMVPをダブル受賞するという衝撃のデビュー。
2004年には、メジャーリーグのシーズン最多安打記録を84年ぶりに更新。メジャー19年間で通算3089安打を記録しました。
先週には、日本の野球殿堂入りにも選ばれ、日米ダブルでの快挙達成しました。
マリナーズはイチローさんの背番号51番を永久欠番にすることを発表しました。
【イチローさん】「最終的にここに一歩ずつ近づいていった。そして、きょうこの日を迎えられたこと、言葉では言い表せないほどの気持ちです」
「満票」ではなかったことについて聞かれると…。
【イチローさん(51)】「1票足りないというのは、すごく良かったと思う。足りないものを補いようがないんですけど、努力とかじゃないから。いろんなことが足りない人って、それを自分なりの完璧を追い求めて進んでいくのが人生だと思う。不完全であるのはいいなって。生きていく上で、不完全だから進むことができる」
と、“イチロー節”で喜びの思いを語りました。
■「世界で活躍する日本人の礎」街の人からよろこびの声
アメリカから飛び込んできたうれしいニュースに、関西でも喜びの声が…
【街の人】「さすがイチローさんと思います、すごいと思います」
【街の人】「日本人としてめっちゃ誇りですね。オリックスの時はよく見に行ってたので、WBCとか、いま高校野球を教えてたりとかなので、ずっと野球の研究者みたいな感じで」
【街の人】「今の日本人が活躍してる礎築いた人みたいなイメージ。もっと日本の野球が盛り上がるんじゃないかなと思いました」
■イチローさんがファン!? 智辯和歌山高校の関係者も「イチローさんは誇り」
そして、より深い交流がある高校が和歌山県にありました。
甲子園の常連・智辯和歌山高校。
イチローさんは、2020年に野球指導でこの学校を訪れていました。
【智辯和歌山高校 硬式野球部 中谷仁監督】「夢のような時間でした。イチローさんは気さくに話しかけてくれてたのだろうと思うんですけど、生徒たちは緊張感でピリピリしてました」
そのきっかけになったのは、智辯和歌山の応援でした。イチローさんは、智辯和歌山高校の応援に胸を打たれ、すっかりファンに。
その後、交流を持つようになったのです。
【応援団顧問 坂上寿英さん】「一流の人に認めてもらったり、感動してもらったというのは、うちの応援団・チアにとっても誇りに感じている。写真一枚とっても自分の宝物になっています。日本人としても、一度お会いした者としても誇りに思うところです」
■19年間に渡りオフシーズンの練習パートナーを務めた男性「僕も本当にうれしい」
そして神戸からも祝福の声が…
野球教室の代表を務める藤本博史さん。
アメリカ独立リーグやオリックスでプレーした選手で、イチローさんが海を渡った2001年から現役引退まで、19年間に渡りオフシーズンの練習パートナーを務めてきたのです。
(Q.イチローさんにメッセージ送った?)
【ピエンサベースボール 藤本博史代表】「まだ送ってないです。もちろん送ります。おめでとうございますっていうのと、今まで長い間練習させてもらったり、教えてもらったり、いろんな経験させてもらった中で、すごいというか、そんな簡単な言葉じゃ片付けられない」
独立リーグ時代にマリナーズのキャンプ地でイチローさんと出会った藤本さん。
食事に行き親しくなるも、携帯の番号を変えてしまい疎遠に。その後「オリックスの寮」で、衝撃の再会を果たしたそうです。
【ピエンサベースボール 藤本博史代表】「イチローさんから連絡来ていることを、知らないし、有名人すぎて。寮でイチローさんにお会いした時に、思いっきりスーパーダッシュで、廊下で、ライダーキックくらったんですよ。『なんで携帯変えてん!』っていう話になって」
「ライダーキック直後に練習が始まって、それから24~5年がたっている」
選手時代には、イチローさんから打撃のフォームなども伝授されたそうです。
【ピエンサベースボール 藤本博史代表】「僕はその時若かったし、そこまで分からなかったけど、イチローさんが言っているのは全部、正解で、後から全部分かるんですよね。日本人で初めて、アメリカの殿堂入りっていうのは特別なこと。僕も本当にうれしい」
数々の偉業を成し遂げてきたイチローさん。 これからもまだ夢を見せてくれるのでしょうか。
(関西テレビ「newsランナー」2025年1月22日放送)