中居氏と女性とのトラブル起きた食事会フジテレビが一連の経緯を改めて説明 「女性が社員に嫌悪感示すことも」 当該社員はショートメッセージやLINEの履歴提出し関与否定 2025年01月28日
中居正広氏と女性とのトラブルやそれに関する一連のフジテレビについての報道をめぐって、フジテレビは27日午後4時から記者会見を開いて説明しています。
その中でフジテレビが把握している経緯として、中居氏と女性とのトラブルが起きた食事会について、「そのものには関与はしていないと判断しています」と説明しました。
■中居氏と女性とのトラブル発生からの主な経緯
フジテレビの説明は次のような内容です。
・発端となった中居氏と女性との事案について、2023年6月に起きたと認識。
・2024年12月末に一部報道で社員(以降「社員A」と表記)が関わっていると報じられたが、「食事会そのものには関与はしていない」と判断。
・2023年6月にある社員が女性と話したことで、事案を把握するに至る。
・女性からは「とにかく事案を公にせず、他者に知られずに仕事に復帰したい」という強い意向があった。
・極めて秘密性の高い事案として情報管理を行ない、事案の性質から幹部社員、役員、最終的には社長まで報告。
・社長に報告があったのは2023年8月。
・23年の7月に中居氏から弊社社員に連絡があり、中居氏が女性とは異なる認識を持っていることを把握。
・当事者間で示談の動きが進んでいくとの情報が加わったことも調査を躊躇する一因に。
・「まつもtoなかい」23年4月に始まったばかりの番組で、開始から間もなく唐突に終了することで憶測を呼ぶことを憂慮した。
・中居氏の番組出演継続については、第三者委員会に委ねることと考えている。
こうした経緯についてフジテレビは、「3つのポイント」として説明していきました。
■「女性への対応」について 「事案を公にせず、他者に知られずに仕事に復帰したい」意思を尊重
まず①「女性への対応について」は以下のような内容です。
【フジテレビの説明】「23年6月に、ある社員が女性と話をし、事案を認識するに至りました。女性から伺った内容から弊社は当事者2人の極めてセンシティブな領域の問題と認識しました。まず何よりも女性の体調面の状況把握と回復が第一と考え医師の判断を仰ぎながら、専門医とも連携し、以降その専門医の指導に基づき、対応していくこととなりました。
一方で女性からは、『とにかく事案を公にせず、他者に知られずに仕事に復帰したい』という強い意向がありました。女性の意思を尊重し、情報が漏れることのないように、極めて秘密性の高い事案として情報管理を行ないました。事案の性質から幹部社員、役員、最終的には社長まで報告されましたが、社内では数名のみが知る状況でした。なお社長への報告は23年8月でした。
そうした状況のもと女性に対しては、自然な形での仕事への復帰を願い、医師と連携しつつ、声かけ、電話、チャットでのやりとりを通じて体調確認などを行ない、心身の回復を見守って参りました。直接的なコミュニケーションが難しい期間もありましたが、医師の指導を仰ぎながら時期に応じて適宜連絡をし、医師による面談も続きました」
■「中居氏への対応」 調査が行われなかった理由について 「示談の動きが進んでいくとの情報が加わったことも調査を躊躇する一因に」
続いて②「中居氏への対応」についてです。
【フジテレビの説明】「本件は人権侵害が行われた可能性のある事案でありながら、事案が一部社員で認識された後、適切に社内で共有されず、中居氏に関しても正式に調査が行われませんでした。この判断の理由は、もし正式な調査に着手することで、新たに多くの人間が知ることになると、結果、女性のケアに悪影響があるのではないかと危惧したということになります。
仮に調査を受けた中居氏から、女性に連絡がいくようなことがあれば、さらに傷つけてしまうのではないかという考えもありました。そうした事情で、直ちに積極的に聞き取りを行うことはありませんでした。女性とは医師を通じたコミュニケーションしかできず、繊細なことを確認しにくい時期もあり、状況が安定するまで待とうという考えでした。
その一方で23年の7月に中居氏から弊社社員に連絡があり、中居氏が女性とは異なる認識を持っていることを把握しました。2人だけの場の出来事であり、当事者以外が介入しづらい難しい問題ととらえ、その後、当事者間で示談の動きが進んでいくとの情報が加わったことも調査を躊躇する一因になりました」
■「中居氏への対応」 番組出演の継続について 「『だれかtoなかい』や単発番組への出演継続」判断適切だったか「第三者委員会の調査に委ねる」
【フジテレビの説明】「また、中居氏の番組出演の継続について申し上げます。こちらも本来、中居氏への調査を基に、適切に判断されるべきでした。中居氏の出演番組、『まつもtoなかい』は、23年4月に始まったばかりの番組でしたが、開始から間もなく唐突に終了することで、憶測を呼ぶことを憂慮し、当初、番組を中止するような大きな動きを作ることを控えたいという考えがありました。
一方で、24年1月に出演者である松本人志氏が芸能活動休止を発表し、番組出演を中止することになりました。例えばこの松本氏の件を理由として、番組を終了する機会があった可能性がございます。そうした状況にもかかわらず、『だれかtoなかい』に変更となり、番組出演は継続されました。
またその間、社内の情報共有も限定されていたことから、他の単発番組への出演が続いておりました。この点、判断が適切だったのかどうか、第三者委員会の調査に委ねる領域のことと考えております。
本来は当社グループが23年11月に策定した、『グループ人権方針』に基づき、女性のケアとは別に中居氏に対する調査を行った上で、番組出演の継続について判断する必要があったと考えられます。本事案に関わっていたものの人権への意識の不足やガバナンスの問題については、第三者委員会に委ねることになります」
■「事案が発生した食事会への社員Aの関与」について 「社員Aはスマホのメッセージの履歴など提出」「中居氏は社員Aは当該食事会に関わっていないと話す」
3点目が「食事会への社員Aによる関与があったかどうか」です。
【フジテレビの説明】「昨年、24年の7月ですが、女性が社員らと面談した際に、さまざまな話題の中で社員Aに対する嫌悪感を示したことがありました。しかし面談した社員らは、社員Aが中居氏と女性の関係に対して、何か問題のあるような関わりがあるとは認識しませんでした。よって社員Aに対する事実確認までは行いませんでした。
その後、昨年末の報道の段階で社員Aが中居氏と女性の件に直接の関与があったかのような指摘を受け、社員Aの存在が取り沙汰されることになりました。報道によれば、女性は中居氏から社員Aを含む会食に誘われたが、他の参加者は直前にキャンセルし、中居氏と2人きりになり、そこで意に沿わない行為を受けたとされています。
報道を受け社内では特命担当役員のもと、コンプライアンス推進室を含む社員10名程度が弁護士の助言を受けながら、事実関係などを調べることとなりました。なお女性への聞き取りはできておりません。
この際の調査結果の資料も、今後の第三者委員会に提出させていただく意向です。調査メンバーは記事を確認後、社員Aに聞き取りを複数回行いました。社員Aは当日の食事会そのものの存在を把握しておらず、つまり会の設定はしておらず、したがってキャンセルしたこともないと話しました。
また社員Aはスマートフォンのショートメッセージやライン等の履歴も提出しました。当該食事会が行われたとされる日の前後のやり取りを確認しましたが、社員Aと中居氏あるいは女性とのやり取りにおいて、当該食事会への社員への関与をうかがわせる内容のものは確認できませんでした。
一方、報道後、中居氏に対しても複数回の聞き取りを行ないましたが、中居氏は社員Aは当該食事会に関わっていないと話しました。これらを受けて弊社は昨年12月27日ホームページに社員への関与を否定する旨のコメントを出しました」
■一部報道「バーベキュー・都内ホテルの懇親会」社員Aらが存在認める
「一方で1月の一部報道によると、当該食事会の前の5月に、社員Aが中居氏宅で行われたバーベキューに女性を誘い、接待要員のように扱って参加したとされています。これについては社員への聞き取りの結果、社員Aが女性に声をかけて、中居氏の所有するマンションでバーベキューに参加したことが確認されました。参加者は中居氏を含む10人程だったとのことです。中居氏も弊社の聞き取りで、バーベキューの存在を認めていますが、女性とどんなやり取りをしたのか、現時点では詳細を確認できておりません。
したがって報道にあるように、問題の食事会がこのバーベキューの延長線上にあるとまでは評価するに至っておりません。また1月の一部報道では、社員Aが21年冬に中居氏や芸能関係者と弊社社員が当該女性らと都内のホテルで懇親会を行ったとされています。
これについては参加した社員Aや別の社員からの聞き取りの結果、懇親会があったことは確認しております。ただし記事にあるような目的であったとの証言は得ておりません。この懇親会をはじめ、その他のことも併せて第三者委員会の調査に委ねたいと思います」