元タレントの中居正広氏と女性とのトラブルの対応で問題となったフジテレビ。
31日、関西テレビ「旬感LIVEとれたてっ!」に出演した社会学者の古市憲寿氏は、フジテレビ取締役相談役の日枝久氏の進退がポイントだとし、日枝氏の進退が取締役会の議論にあがらなかったことで、「問題の解決は遠のいた」と批判しました。
■取締役会で日枝氏の進退の議論あがらず…「問題の解決は遠のいた」
30日に開かれたフジテレビとフジ・メディア・ホールディングスの取締役会では、日枝氏の進退についての議論はありませんでした。
古市氏は、取締役会で議論しなかったことで、「この問題の解決は遠のいた」と指摘しました。
【古市憲寿氏】「87歳の方がフジサンケイグループの巨大なグループの代表という立場にいて、人事権を行使している状況は、普通に考えてちょっと異常だと思うんですね。田舎の零細企業じゃないんだから」
「日本中に影響力を持つ企業のトップの進退を含めて、議論しないことは、この問題を先延ばしてもいいんだなって思うんですよ。結果的に日枝さんの進退を言わなかったことによって、この問題の解決は遠のいたのかなと思いました」
■経営陣が『日枝さん』と親しみを持って発言していることに違和感
現経営陣が語る日枝相談役をどう見たか?と問われた古市氏は、経営陣が日枝批判をしないことについて、「経営陣が日枝氏に親しみを持っていて、存在感が大きいのでは」と話した。
【古市憲寿氏】「みんな日枝さんのことが好きなんですね。それはすごい伝わってきて。もし、経営陣の一員として本当の自己保身を考えるんだったら、日枝批判をした方が得じゃないですか。
世間的に日枝さんが批判されているんだったら、ここで日枝批判をして、自分だけがかっこよく去るとか、かっこよく次の人生のステージに向かう方が得だと思うんですけど、それさえもせずに日枝さんを擁護したというか。
『日枝さん』という言葉を使って、身内なんだけど、親しみを持って日枝さんのことを発言した箇所も結構あった。やっぱり存在が大きいんだなってことを裏付けるような会見だったと思います。
やっぱりこの問題に限らず、フジテレビのこの10年の不調の問題の根幹にもあるのかなとは思うんです」
■フジテレビは「企業体として問題」 経営陣に能力がないのは日枝氏の責任では
また、フジテレビの2度にわたる会見など企業としての対応にも苦言を呈しました。
週刊誌報道を受けても説明しなかったこと、1回目の会見をクローズで開いたことや、2回目の会見は10時間半も要したことに「普通の企業ではありえない」と指摘しました。
【古市憲寿氏】「ジャニーズとかいろんな会見が開かれて、その失敗とか学んできたわけじゃないですか。にもかかわらず、失敗を学ばずにぐだぐだした対応は、企業体として問題だった。 経営陣に能力がなかった。なぜ経営陣に能力がないかというと、日枝さんの責任が出てくると思うんですね」
(関西テレビ「旬感LIVEとれたてっ!」 2025年1月31日放送)