大阪府東大阪市の山中に切断された男性の遺体が見つかった事件で、逮捕された男が遺体を電車で運んでいたとみられることが分かりました。
一体、何があったのか。
両親が取材で明かした男の素顔と変化とは。
【中橋美樹記者リポート】「午前9時です。大木容疑者を乗せた車が大阪府警本部から出てきました」
4日送検された大阪市中央区の無職大木滉斗容疑者(28)。
去年12月28日ごろ、東大阪市の山中の空き家などに男性の遺体を遺棄した疑いが持たれています。
警察によると、男性の身元は分かっていませんが、死亡した後に頭部と両腕と足を切断されたとみられています。
■大阪市内の防犯カメラにはキャリーバッグを引く金髪姿の大木容疑者が確認されていた
遺体をキャリーバッグに入れて運んだとみられる大木容疑者。
遺体が発見された場所は、大木容疑者の自宅からは直線距離でおよそ15キロ。
この距離を一体、どうやって移動したのでしょうか?
去年12月28日の夜、大阪市内の防犯カメラにはキャリーバッグを引く金髪姿の大木容疑者が確認されていました。
■大木容疑者はかつらで変装し、キャリーバッグを持ちながら電車で移動したとみられる
その後…
【記者リポート】「大木容疑者はこの駅まで電車で移動したとみられています。このときには金髪から黒髪にかわっていたということです」
かつらで変装し、遺体が入ったとみられるキャリーバッグを持ちながら電車で移動。
近鉄・額田駅で下車し、空き家までおよそ700メートルの距離を歩いて向かったとみられています。
■容疑者の母親は「自分の育て方を間違えました。失敗です」と取材に答えた
容疑者の人物像とはー
【記者リポート】「両親への取材で大木容疑者の人物像が少しずつ明らかになってきました」
【大木容疑者の母】「なんでこんなことをしたんやろう。自分の育て方を間違えました。失敗です」
両親によると勉強やピアノに打ち込むなど、真面目な一面があったという大木容疑者。
■中学時代ののいじめで「人生が狂った」大木容疑者の両親語る
しかし…
【大木容疑者の母】「中学の時にいじめられて自殺未遂をしている。そこで人生が狂った」
その後、大学に通い始めましたが、いつの間にか退学。
父親が最後に会ったのは去年の11月末だったといいます。
【大木容疑者の父親】「その時は、契約の仕事ばかりしているからこれからどうするんだと話した。これから就職活動頑張るからとスーツを2着買いに行った」
父親が最後に会ってからおよそ2カ月。
■逮捕前、大木容疑者の姿は和歌山県白浜町の「三段壁」に
2日、大木容疑者の姿は和歌山県白浜町の「三段壁」に。
付近をうろつく姿を不審に思った近所の人が通報し、警察に保護されたのです。
容疑者を目撃した人は…
【容疑者を目撃した人】「三段壁の展望台から崖の方まで50メートルくらい。その間を何回も行ったり来たり。2時間たっても帰る様子がなくおかしいなと思って警察に連絡した。(警察が来たとき)ちょっとした揉めごとになっていた」
その後、大木容疑者は死体遺棄の容疑を認めたため、大阪府警に逮捕されました。
男性と大木容疑者の間に何があったのか…
警察は大木容疑者が男性への殺害にも関与しているとみて捜査する方針です。