永野耕平・岸和田市長の不信任決議は、岸和田市議会24人のうち、地方自治法に基づき親族の事件にかかわることがきない永野市長の妻、永野紗代議員をのぞく23人で採決され、全員賛成で可決された。
岸和田市議会の不信任決議全文は以下の通り。
【永野耕平岸和田市長に対する不信任決議】
昨年11月28日に女性との性的関係を巡る訴訟で和解したとの報道があった。
「解決金500万円の支払いと市長が女性に謝罪する」という内容であり、大阪地裁は、「原告の雇用関係を左右し得る優越的な立場で、社会的な上下関係が自ずと形成されていたと認めるのが相当。被告は公人で、配偶者もいることを考慮すると非難を免れない」との所見を示された。
議会としても事実確認をするため、12月3日に全員協議会を開き市長に出席を求めた。
そして各議員より訴訟内容等について説明を求めるも「秘匿」を繰り返し、説明責任を果たすことは無かった。
その後、市長は女性との不倫関係を認めたが、「自分に非はなく辞職する気はない」などの主張を繰り返している。道義的には看過し得るものではないと考える。
また、市民の代表たる市長が、所属政党に進退を委ねるのは理解しがたい。
市民や市議会に説明するのが最優先である。議会としても、市長が出席しての定例会を進めるわけにはいかず、市長欠席での審議となるなど異例中の異例であった。
岸和田市民も庁舎前などで、市長辞職を求める声を連日あげられており、まさに岸和田市は、大混乱で異常事態と言わざるを得ない。
その混乱を招いた市長の責任は非常に重いにもかかわらず、市長は辞職しないだけでなく、大儀無く議会を解散し莫大な市民の血税を使ったことは言語道断である。
過去にも、岸和田市に混乱を招く市政運営が繰り返された。
例えば、新庁舎建設にかかるものである。新庁舎建設についての議論は、平成25年より始まり、建設予定地の選定においては、評価基準を変更して当初の選定場所を変えた。
そして、計画を進められたが、令和2年のプロポーザル方式での事業者選定では、入札参加事業者3社のうち突然2社を失格とした。
それを不服とした外部からの選定委員4名が辞するという前代未聞の出来事が起こり、ここでも岸和田市は大混乱した。
また、教育委員会が計画している、小中学校の適正規模・適正配置事業においても混乱を招いた。
この事業は、賛否が大きく分かれていることから、大きく進展しているとは言えない状況が続いていた。
そんな時、令和5年の新年互礼会において、「山手の新たなところで、新たな小中一貫校を整備する。既存の学校はいったん閉校にしない。子どもたちや保護者が学校を選べるようにする。」という趣旨の発言を突然されたことから、教育委員会、適正規模・適正配置の対象となっている地域や市議会及び関係機関だけではなく、岸和田市全体がまた大混乱した。
このように市政運営に疑問を抱かざるを得ない市長の行動は、取り上げていないものも含め何度も繰り返されてきた。
このような市長の独断的で一貫性のない市政運営は、議会だけでなく、岸和田市民に対し不誠実極まりない姿である。
再度即刻、退陣することを求める。
本市議会は永野耕平岸和田市長を信任しない。