斎藤兵庫県知事の疑惑について調査する百条委員会を巡り、知事選への影響から「非公開」とすることが決まっていた証人尋問の録音データをNHK党の立花孝志党首に提供したと明かした、兵庫県議会の「維新の会」に所属する増山誠議員は、記者会見の中で「今でも立花さんがデマを言っていたというふうに認識しておりません」と発言しました。
立花党首は、先月に百条委員会の委員だった竹内英明元県議が死亡した際、YouTubeで、「警察に逮捕されるのが怖くて命を絶った」などと発言し、兵庫県警の本部長が「全くの事実無根で極めて遺憾」と否定し、立花党首が訂正し、謝罪しました。
増山県議は、「ご本人が訂正されておりますので、そういうことだと思いますが、他に訂正されていない部分に関しては、デマであるという認識はございません」と説明しました。
■増山県議「1つ間違えた発言があって訂正したからといって、他の発言がすべてデマだと認識することはございません」
増山県議は23日午後1時から記者会見していて、「NHK党の立花代表が多くのデマを発信している」という記者の指摘について、次のように反論しました。
【増山県議】「私としては、立花氏が多くのデマを言っているという意見にはご賛同しかねます」
また記者が「立花氏が拡散したデマによって、いろいろな形で混乱が生じ、その後デマの中で竹内県議が亡くなるということも起こっています」と指摘したことについても反論しました。
【増山県議】「今でも立花さんがデマを言っていたというふうに認識しておりません。そして立花氏の情報によって、竹内氏が亡くなったというような因果関係も、私としては確信を持っておりません」
【記者】「立花氏がデマを言っていないとおっしゃいましたが、1月に竹内元県議が亡くなって、『その後逮捕される予定だった』ということ(立花氏がYouTubeで「警察に逮捕されるのが怖くて命を絶った」などと発言)について、翌日、県警本部長が否定しました。それついても問題ないと増山議員は考えているんでしょうか」
【増山県議】「それについてはご本人が訂正されておりますので、そういうことだと思いますが、他に訂正されていない部分に関しては、デマであるという認識はございません」
【記者】「訂正だけをすればいいと思ってるのでしょうか?」
【増山県議】「訂正すれば、すべていいというわけではないんですけれども、1つの間違った情報を出してしまったことについて、訂正をされているということであれば、それはそれとして私としては受け止めておりますし、1つ間違えた発言があって訂正したからといって、他の発言がすべてデマだというふうに私としては認識することはございません」
■増山議員「『非公開』で行われた百条委員会の証人尋問の音声データをNHK党・立花党首に提供 SNSで公開されることに」
百条委員会のメンバーだった、維新の増山誠県議は、去年10月に知事選への影響を考慮して「非公開」で行われた百条委員会の証人尋問の音声データを、NHK党の立花党首に渡し、SNS上に公開されることになりました。
音声には、片山元副知事が告発者の私的な情報に言及し、「疑惑の調査には関係ない」と委員長が遮る場面が含まれていました。
増山県議は19日、「立花氏に提供した」と配信番組で明かし、20日、百条委員会の委員を辞職していました。 そして23日の記者会見で、日本維新の会に離党届を提出したと明かし、「カラオケボックスでLINEで録音データ送った」などと提供の経緯についても説明していました。