兵庫県議会の維新の会に所属する県議2人が、NHK党の立花孝志党首に真偽不明の文書が提供されるのに関わり、非公開の百条委員会の音声データを渡した問題。
「兵庫維新の会」は、真偽不明の文書の提供に関わった岸口実県議を「除名」処分、百条委員会の非公開音声データ」を提供した増山誠県議を「離党勧告」処分としました。
■岸口県議「他者への誹謗含まれる作成者・真偽不明文書を渡した」増山県議「百条委員会での音声データ流出」
26日午後4時から記者会見した、兵庫維新の会の金子道仁代表(参院議員)は、処分の理由について、次のように説明しました。
【兵庫維新の会 金子代表】「岸口県議は、他者への誹謗(ひぼう)等が含まれる、作成者及び真偽不明の文書を県知事選立候補者(立花氏)に渡したという、この事由について判断をさせていただきました」 「増山県議に関しては、秘密会(百条委員会)での音声データを流出し、県知事選立候補者(立花氏)に手交したという事由について、処分させていただきました」
■岸口県議の行為は「ガバナンス揺るがす重大な行為 日本維新の会に対する世間の信頼も失墜」
【兵庫維新の会 金子代表】「処分内容の理由についてご説明します。まず岸口県議は公人の立場で他者への誹謗(ひぼう)等が含まれる、真偽不明の文書を情報発信の意図のある、第三者に渡したことの社会的な責任が重大である。
2つ目、百条委員会の副委員長の立場でありながら、百条委員会にかかる真偽不明の情報が流出したこと。
3つ目、県議団の団長(当時)が県議団団長の立場として、本来は団員からの情報漏えいを防ぐ監督責任者が、自ら情報を輸出したということ。
4つ目、当時清水貴之候補の選対本部長代理(ナンバー2)の立場にありながら、他の県知事候補立候補者である立花氏に情報提供し、清水貴之候補に対する、不利益行為を行ったということです。
これらの行為を兵庫県議団および兵庫維新の会に無断で行ったことは、ガバナンスを大いに揺るがす重大な行為であり、社会に与えた影響力も大きく、日本維新の会に対する世間の信頼も失墜させる行為である。 そのように判断させていただきました」
■増山県議の行為「法令遵守意識が全く足りず、大きな問題だと考えます」
【兵庫維新の会 金子代表】「続いて増山県議に対して。『自らが録音した情報を県民の知る権利を確保するために公開しようとした』という本人の事情説明は聴取致しましたが、百条委員会の委員との立場で、議会規則第104条秘密保持に抵触する行為を行ったことは議会人として法令遵守意識が全く足りず、大きな問題だと考えます」 「こうした行為を兵庫県議団および兵庫維新の会に無断で行ったことは、ガバナンスを大いに揺るがす行為であり、社会に与えた影響も大きく日本維新の会に対する世間の信頼も失墜させる行為であった。このような理由から以上の処分になりました」
■執行役員会で「県議団メンバーの事情聴取も重要な参考情報に」
関係者によると、党紀委員会では増山県議を除名とし、岸口県議を離党勧告処分とする方向で検討されていました。 今回の兵庫維新の会としての処分が岸口県議が「除名」、増山県議が「離党勧告」となったことについて、兵庫維新の会の金子代表は、「党紀委員会には県議団のメンバーが入っていなかったが、兵庫維新の会の執行役員会で、県議団のメンバーの意見も参考にした」と説明しました。
【兵庫維新の会 金子代表】「党紀委員会はあくまで諮問機関でありますので、判断が違うということではなく、意思決定過程のプロセスで様々な意見が出たことは事実ですけれども、我々兵庫維新の会としての意思決定は1つのみ、今回のみとなっております」 「あくまで諮問したものに対して、我々は判断しました。事実関係に関しては、党紀委員会で確認した内容に、党紀委員会は今回県議団のメンバーは一切入れないというやり方で判断させていただきましたが、執行役員会の中にはやはり県議団のメンバーもおられましたのでそういった方々からの事情聴取もやはり重要な参考情報としては、使わせていただきました」