枚方女子大学生殺害事件 無職の男に『懲役22年』の判決 前回の裁判では「私はどんな刑でも一切控訴せず、一生償っていきます。本当に申し訳ありませんでした」と発言 2025年03月05日
大阪府枚方市で去年、当時19歳の女子大学生を殺害した罪などに問われている、無職の西光勝被告(27)に対し、大阪地方裁判所は懲役22年の判決を言い渡しました。
検察側は、「犯行は計画的で強固な殺意に基づく残忍なもの。とてつもない恐怖と苦しみを与えた上で、夢や未来、希望を一方的に奪った」などと指摘し、懲役22年を求刑していました。
■当時19歳の女子大学生を包丁で複数回刺して殺害した罪などに問われ「一切間違いありません」と認める
西光被告は去年5月、大阪府枚方市のマンションで関西外国語大学2年生の渡辺華蓮さん(当時19歳)を包丁で複数回刺して殺害した罪などに問われています。 裁判で西光被告は「一切間違いありません」と起訴内容を認めていました。
■遺族が涙ながらに意見陳述「娘の今までの努力や人生を奪い、私たちが娘の成長とともに得るはずだった喜びを奪いました」
裁判では、被害者参加制度を利用した、被害者の家族が意見陳述し、涙ながらの言葉に、傍聴席からもすすり泣く声が聞こえました。
【被害者の父】「家族は一生この悲しみを背負っていきます。娘の今までの努力や人生を奪い、私たちが 娘の成長とともに得るはずだった喜びを奪いました。 あんなにたくさんの刺し傷(※腹や首などに64カ所の傷)どんなに痛かったか、苦しかったか、考えるだけで、胸が苦しくて握りつぶされる思いです。死刑を求めます」
【被害者の母】「華蓮は、家族のことが大好きでとっても優しい子。 目の前で死のうとする被告に、すべてを犠牲にして寄り添っていた。 あの子はただただ、信じていた人を守ろうとしていただけ。 被告には一瞬たりとも華蓮を思い出してほしくないです」
【被害者の弟】「華蓮が頑張っているから、僕も頑張ろうと思える目標の人だった。 被告は裁判で『やり直したい』と言っていたが、やり直せると思わないでほしい。 僕は被告を一生許しません」
そして検察側は、「犯行は計画的で強固な殺意に基づく残忍なもの。とてつもない恐怖と苦しみを与えた上で、夢や未来、希望を一方的に奪った」などと指摘し、懲役22年を求刑しました。
一方、弁護側は「被告は謝罪、贖罪(しょくざい)の気持ちを持っていて、自首も成立している」などとして、「懲役20年が相当」と主張しました。
■被告は泣きながら謝罪の言葉述べ 遺族に頭を下げ続ける
西光被告は、前回の裁判で最後に裁判長から言いたいことがあるか聞かれると、泣きながら、「私はどんな刑でも一切控訴せず、一生償っていきます。本当に申し訳ありませんでした」と謝罪していました。