いったいなぜ遺体は遺棄されたのでしょうか?
大阪府八尾市の住宅にコンクリート詰めにされた、子供とみられる遺体が見つかり、41歳の男が逮捕された事件。
男は「父親と2人でコンクリート詰めにした」という趣旨の話をしていることがわかりました。
■父親の部屋の押し入れに白骨化した遺体が入ったコンクリート
検察に移送される車の中で、うっすらと笑みを浮かべる男。
1日、死体遺棄の疑いで逮捕された飯森憲幸容疑者(41)です。
警察によると事件が発覚したのは2月末。 大阪府八尾市の集合住宅で、飯森容疑者の父親(82)が退去した部屋の押し入れに、コンクリートの塊が放置されていることに、住宅の管理者が気づき、警察に相談しました。
コンクリートは金属製の箱に詰められていて、警察が調べると中に白骨化した遺体が入っていました。
■逮捕の男と交際相手がコンクリート詰めの遺体を運び入れたか
【記者リポート】「こちらの家から発見された遺体は、身長1メートルほどだったということです」
警察が飯森容疑者に連絡を取ると、「コンクリートに子供を入れました」などと話したことで、逮捕に至りました。
遺体が見つかった集合住宅には、飯森容疑者の父親が去年10月に引っ越してきましたが、その翌月には、施設に入所したため空き家の状態に。
その後、飯森容疑者と交際相手の女性が、コンクリート詰めの遺体を父親が前に住んでいた家から、台車で運び入れたとみられています。
■容疑者は「愛想のいい人」と近所の人
遺体がみつかった家の近所の住人は…。
【近所の住人】「(飯森容疑者と)会ったら『おはようございます』とか、あいさつするけど、込み入った話はしたことない。引っ越してきた時に、『お父さんが住む』と言っていた」
(Q.お父さんの姿は?)
【近所の住人】「見たことない。人が住んでいる様子はない。電気もついていないし」「びっくりしたわ。そんなんするように見えない、愛想のいい人やったから」
■「遺体はいなくなった姉の娘」と逮捕前に話す
遺体について飯森容疑者は、捕前の警察の調べに対し、「遺体はいなくなった姉の娘で、7歳ぐらい。十数年前にコンクリート詰めにした」と話し、容疑を認めています。
■「しつけのために子供を叩いた。翌朝には冷たくなっていた」コンクリート詰め「父親の提案」とも
では、いったいなぜ飯森容疑者は十数年前に遺体をコンクリート詰めにしたのか。
当時、飯森容疑者の姉がいなくなり、八尾市に住む父親が姉の娘を預かっていましたが、「1人では面倒を見切れない」ということで、飯森容疑者のもとへ。
その後は、大阪市平野区で飯森容疑者と母親、女の子の3人で住んでいたといいます。
飯森容疑者は、逮捕前の調べに対し…。
【飯森容疑者】「言うことを聞かなったので、しつけのために子供を叩いた。翌朝に冷たくなっていた。父親にコンクリート詰めにすることを提案され、2人でおこなった」
警察は3日、遺体の解剖を行い、身元の特定を進めていて、傷害致死の疑いも視野に飯森容疑者から死亡の経緯を詳しく聞いています。
(関西テレビ「newsランナー」2025年3月3日放送)