兵庫県の斎藤知事の疑惑について調べる百条委員会が報告書をまとめ、4日午後に公開します。
関係者によると、百条委員会がとりまとめた報告書では、元県民局長が告発したパワハラ疑惑について「パワハラと言っても過言ではない不適切な叱責があった」などと記載されています。
斎藤知事は、4日午前10時過ぎに取材に応じ「(報告書の)内容が分からない中でのコメントは難しい。(元局長について)4つの非違行為で懲戒処分したので、(手続き・内容とも)適切、問題なかったとの考えに変わりない」と話しています。
4日、関西テレビ「旬感LIVE とれたてっ!」に出演したジャーナリストの岩田明子さんは、公開される百条委員会の報告書について、「インパクトもなくなってしまった」と指摘しました。
■報告書のインパクトなく「知事が無視して今まで通りの答弁続ける可能性ある」
百条委員会の報告書が公開されますが、斎藤知事はどう受け止めるのでしょうか。
【ジャーナリスト 岩田明子さん】「(百条委の報告書に)法的拘束力はありませんし、ちょっとインパクトもなくなってしまいました。知事選の前に出せばもっと違っていたのでしょうが、後になりました」
【ジャーナリスト 岩田明子さん】「以前は百条委というのは、自治体の首長にとって、委員会が立ち上がった時点でほぼ“死刑宣告”に近い、すごいインパクトがあったものが、今回の一連の兵庫県の問題で、そのインパクトが薄れた。知事がこれを無視して、今まで通りの答弁を続ける可能性もなきにしもあらずだと思います」
岩田さんは兵庫県の混乱と分断が深まったことについて、県のトップとしてどうするのか注目だと話します。
【ジャーナリスト 岩田明子さん】「兵庫県が混乱して、分断が深まったという事実も厳然としてあります。県のトップとしてどう融和に持っていくのか、それからトップとしてどう矜持を県民の皆さんに見せるのかというところは、非常に注目される点だと思います」
■県政混乱の責任、公益通報への対応 斎藤知事の今後に注目
百条委員会の調査結果に法的拘束力はありません。斎藤知事は一定の謝罪を経て、選挙で民意を受けているということもあり、「職務を継続する可能性は高い」と岩田さんは言います。
【ジャーナリスト 岩田明子さん】「もちろん職務継続する可能性は高いですけれども、ただこれだけ混乱招いたので、例えば『パワハラと言っても過言ではない不適切な叱責』といったものについて、(斎藤知事自身が)以前『ちょっと言葉がきつかったかもしれない』という趣旨のことも言っていましたから、どうしていくかですね」
【ジャーナリスト 岩田明子さん】「それから公益通報の問題です。ここに対してどういう答えをするのか、注目ですね」
百条委員会の報告書の発表を受けて、知事の発言や議会の動きが注目されます。
(関西テレビ「旬感LIVE とれたてっ!」2025年3月4日放送)