高校野球の名門・龍谷大平安高校で、野球部の原田英彦監督が部員に対し暴行を加えていたことがわかり、今月2日付けで退任したことがわかりました。懲戒手続きを完了する前に、本人から「退職届」が出されたということです。
■原田英彦監督から暴行を受けたと硬式野球部の部員の生徒から申し出
高校の発表によると、先月中旬ごろ、硬式野球部の部員の生徒から原田英彦監督(64)から暴行を受けたと申し出がありました。
学校側が確認したところ、原田監督が体罰を認めたため、学校は調査委員会を設置し、原田監督には自宅待機を命じました。
調査は先月26日で終了し、懲戒手続きを開始していましたが、原田監督が「退職届」を提出し、2日付けで退職が決まったということです。
これに伴って、処分を下す前に懲戒手続きは終了することになったということです。
■生徒2人に対し手のひらで頭を叩くなどの行為を繰り返す
調査によると、原田監督は先月、生徒2人に対し課題ノートを提出していなかったことにおいての指導として、寮の食堂ロビーに呼び出し、口頭での注意や手のひらで頭を叩くなどの行為を繰り返し行ったということです。 このうち10回以上叩かれた生徒は、打撲のけがをしました。
■「大変申し訳ないことを本人にした、学校に戻って野球を続けてほしいと心から願っている」と原田監督
龍谷大平安高校の山脇護校長は、「部員の心のケアを第一に努めてまいりたい。暴言、暴力体罰が絶対に発生しない、そういう行為を許さない容認しないという強い姿勢、スタンスで努めてまいりたい」と話し、謝罪しました。
また、原田監督は学校に対し、体罰については認めていて、「大変申し訳ないことを本人にした、学校に戻って野球を続けてほしいと心から願っている」と話しているということです。
4月までの間は川口知哉コーチが監督代行を務め、指導を行い、4月以降の体制は検討中だということです。
原田監督は1993年から指揮をとっていて、1997年の夏の甲子園で準優勝を果たし、2014年の春のセンバツで優勝するなど、これまでに春夏あわせて19度の甲子園出場に導いています。