4日、公表された斎藤知事の疑惑を調べる百条委員会の報告書。
“告発者探し”を行った当時の県の対応について、「違法の可能性がある」と指摘されたことを受け、斎藤知事は改めて「対応は問題ない」との認識を示しました。
■百条委員会の報告書が議会に提出された
【兵庫県 斎藤元彦知事】 「文書問題(告発)に関して県の対応というものは、これまで申し上げている通り、県としては適切だったというふうに考えております」
4日、公表された百条委員会の報告書を受け、「県の対応は適切だった」と主張した兵庫県の斎藤知事。
百条委員会では、元西播磨県民局長が告発した斉藤知事のパワハラ疑惑などについて、9カ月におよぶ調査を行ってきました。
報告書では斎藤知事が「嘘八百」としたパワハラなどの疑惑に関し、「一定の事実が確認された」と評価し、告発は「外部公益通報に当たる可能性が高い」としました。
5日、その調査内容が議会に報告されました。
【百条委員会 奥谷謙一委員長】「客観性、公平性を欠いており、行政機関の行うべき対応としては、大きな問題があったと断ぜざるを得ない。斎藤知事におかれては、本報告書の記するところを重く受け止め、兵庫県のリーダーとして厳正に身を処していかれることを期待します」
■情報漏えいの維新議員が反対討論
一方、NHK党の立花党首に情報漏洩した問題で、百条委員を辞職した増山県議が反対討論に立ち報告書の中立性に疑義を唱えました。
【兵庫県議会 増山誠県議】「(報告書で)『可能性がある』『問題なしとはいえない』『過言ではない言動があった』と結論づけているのであれば、そうではない可能性、公益通報者保護法について『通報者探索がやむを得ない事例にあたる可能性』など、反対の可能性についても触れるべきだったと考えます」
■報告書は賛成多数で了承 傍聴した人が応援する一幕も
その後、行われた採決では…。
【議長】「起立多数であります。よって百条委員会の調査報告書は、了承されました」
報告書は賛成多数で了承されました。 議会が終わった後には、傍聴した人から斎藤知事が励ましの声を掛けられる場面も。
【傍聴した人】「頑張ってくださいね」
報告書を受けた斎藤知事は何を語るのでしょうか。
■報告書を受け斎藤知事「文書問題への一連の対応は適切だった」
5日午後、定例会見に臨んだ斎藤知事は。
【兵庫県 斎藤元彦知事】「今回、議会側から報告書で一定の見解が示されたことは、重く受け止めることは必要だと思います。文書問題に関して県の対応というのは、これまで申し上げている通り適切だった」
今回、報告書が議会で了承されたことについての受け止めをこう述べ、改めて、「文書問題への一連の対応は適切だった」と主張しました。
■パワハラ疑惑について「あくまで業務上の必要なところで注意した」
また告発で「20メートル歩かされ、職員に叱責した」ことなどが事実と認定され、「パワハラと言っても過言ではない不適切なものだった」と評価されたことについては。
【兵庫県 斎藤元彦知事】「もし不快な思いをされた方がおられるのであれば、申し訳ないと思っていますけれども、あくまで業務上の必要なところで注意をさせていただいた所だと思う」
■元局長の懲戒処分について「人事委員会になどに申し立てや裁判をしなかったから懲戒処分が確定」
また、元局長の懲戒処分が適正だったか問われると…。
【兵庫県 斎藤元彦知事】「ご本人が本当に不服や何か問題があるのであれば、人事委員会になどに申し立てや裁判をすることができたはずですが、ご本人はそれをしなかったということで、懲戒処分が確定した」
■進退は?「斎藤県政をこのまま進める」
そして今後については。
【兵庫県 斎藤元彦知事】「(選挙で)多くの県民の皆さんのご負託をいただいたということですから、そこはそのご負託というものが斎藤県政をこのまま進めてほしいと、そこもしっかり受け止めて県政を前に進めていくために、自分の資質や手腕をしっかり発揮していきたい」
文書問題をめぐっては、第三者委員会による調査も続いていて、今月中にも結果が取りまとめられる予定です。
(関西テレビ「newsランナー」2025年3月5日放送)