大阪健康安全基盤研究所によると、「ウイルスによる感染性胃腸炎」の2月24日~3月2日における、大阪府内の定点医療機関あたり(以下、定点あたり) の報告数が「10.61」となり、2016年以降の同時期としては最も高くなっていてます。
ブロック別の定点あたり報告数の上位5位は、南河内 14.31、大阪市南部13.33、中河内12.74、三島11.06、北河内10.40となっているということです。
大阪健康安全基盤研究所は、以下のように対策を呼び掛けています。
感染性胃腸炎は、ウイルスや細菌などが原因となって引き起こされる感染症で、主な症状としては、発熱、腹痛、嘔吐、下痢、脱水がみられ、ウイルス(ノロウイルス、ロタウイルスなど)が原因となることが多く、不十分な汚物処理で集団感染を引き起こします。
ノロウイルスが原因の場合、流行期は冬頃(11月~1月)で、すべての年齢で発症する可能性があります。ロタウイルスの場合は、乳幼児を中心に発症し、春頃(1月~4月)に流行します。
糞便や嘔吐物中に排泄されたウイルスが、手指や食品などを介して口から体に入って感染します。食品の例としては、十分に加熱されていない汚染された二枚貝(カキなど)などがあげられます。
ウイルスに対する薬はなく、症状に応じた対症療法が行われます。脱水を防ぐため水分補給や体力を消耗しないように栄養補給をしましょう。
<予防>
・トイレの後、調理の前後、食事の前などに、石けんを使用して流水でしっかりと手指を洗いましょう。
・カキなどの二枚貝は、中心部まで十分加熱して食べましょう。
・患者の嘔吐物や糞便には大量のウイルスが含まれています。他の人に感染が拡がらないように、早く処理をする必要があります。
・ノロウイルスに感染した人の嘔吐物を処理する場合、感染が広がらないようにマスク、手袋を装着して、嘔吐物があった場所にペーパータオルなどを置き、200ppmに希釈した次亜塩素酸ナトリウム液をかけ、10分ほど置いてペーパータオルを回収し、水拭きをする。
・処理したら換気を徹底し、処理した人は2回手を洗い、アルコール消毒もするといいということです。
(次亜塩素酸ナトリウムは、家庭用塩素系漂白剤(濃度5パーセント)として購入できます。)