高額療養費制度の見直しについて石破首相の突然の方針転換で混乱する中、野党からの批判だけではなく、身内の自民党内からも「石破おろし」の声が出ています。
こうした中、石破首相が3月3日の会食を巡り、自民党新人議員15人に10万円分の商品券を配っていたことが分かり、石破首相は「お土産代わりにご家族へのねぎらいなどの観点から…ポケットマネーで用意をしたものでございます」と釈明しています。
■「政治って…雪だるま式に転落していくことは結構ある」
↑岩田明子氏 関西テレビ「ドっとコネクト」より
裏金問題で選挙を惨敗した中、またもや政治とカネの問題が浮上、そして自民党内からは「石破おろし」の動き…これらについて、関西テレビのニュース情報番組「ドっとコネクト」に出演したジャーナリスト岩田明子さんは番組内で次のように答えました。
【岩田明子氏】 「やっぱり衆院選で負けてますので、ずっと不満の声もありました。ただ少数与党ですし、ここまで野党と話をして予算が衆議院通過してますので、『内閣支持率が急降下しない限りはなかなかきっかけがないな』っていうのが(自民党)幹部からも聞こえてはいました…ただ、ここでちょっと決定的な“”高額療養費(問題での政府方針)の二転三転があって、衆議院の予算通過後に方針転換したのが1つ潮目になって、そのタイミングでこの商品券の話が出たので、政局的には一気にちょっとこの不満が広がっているという状況です」
【岩田明子氏】 「政治って不思議なもので、何か1つタイミングを逸したりだとか、ちょっとつまずいたりすると想定もしてないようなことが次々に悪いことが起こって、雪だるま式に転落していくっていうことは結構あってですね、報道がされたタイミングがあまりにタイムリーなのでいろいろ憶測もありますけれども、ただこれまでの政権はみんな、末期は転がり落ちるというのが(ある)」
■「支持を拡大したいっていう気持ちもあったのかも」
そんな中、なぜ、石破首相は新人議員に10万円分の商品券を渡したのか?「ドっとコネクト」MCの石井亮次氏の問いかけに対し岩田氏は…
【岩田明子氏】 「少数与党だし、党内でも少数派ですので1回生(議員の)支持を拡大したいっていう気持ちもあったのかもしれない。(会食して手土産を渡すのは)昔はごあいさつ代わりにっていうのは聞いたことはありますけれども…」
【岩田明子氏】 「事前に秘書を(議員会館の各議員事務所に手土産を渡すため)差し向けてる時点で政治活動と言われても仕方がないし、普通は会合の後で『これ、ちょっと…』と言って本人から本人に渡すのが常識じゃないですか?ちょっとやっぱり平場で配ったらいけないって思う後ろめたさがあったから…そう配ったんじゃ」
このように話しました。
■岩田氏「鳥取のお菓子か公邸で自身の焼かれたクッキーが良かった」
また、岩田氏は自身の取材に基づき「常識的にふつう10万円だったら1万円(分の商品券)が10枚と思うんですが、ちょっと取材してると5000円券が20枚だったという話もあって…厚みを持たせようとしたのでは?」と商品券の内訳について話しました。
そして、岩田氏から石破首相へのアドバイスが…
【岩田明子氏】 「鳥取のお菓子でよかったんだと思うんです。あるいは自分の手づくりクッキーとかね… だって(アメリカは)キャンプデービッドで大統領の奥さんがなんか手づくりのクッキーを焼いたりしている。石破首相も『公邸で焼いたよ!君たち(新人議員)の顔を思い浮かべて…』って…それでよかったと思う」
このように持論を述べました。
(「関西テレビ「ドっとコネクト」2025年3月15日放送より」)