元タレントの中居正広氏と女性とのトラブルに端を発した一連の問題をめぐり、さきほどフジテレビは、第三者委員会が来週月曜に調査結果を発表すると明らかにしました。
27日、経営体制の刷新を発表したフジテレビ。取締役の人数は、22人から10人へとスリム化が図られ…。
41年間という長きにわたり取締役に在任していた日枝久氏も退任することになりました。
■クローズド会見が「古い体質」の象徴に
フジテレビを巡ってはことし1月には撮影も録音も許されないいわゆる「クローズド会見」を開くなど、「経営陣の古い体質」が指摘されていましたが。
日枝氏の退任理由について問われたフジ・メディア・ホールディングス(FMH)金光修社長は…
【金光FMH社長】「平均年齢が高いのではないかとかいうことを含めて刷新をしようという大きな考え方がありますので、その中で日枝は新しい指名の中に入らないという選択をしたということに他ならない」
フジテレビはさきほど、今月31日の午後5時から第三者委員会が一連の問題の調査結果について会見を行うことを明らかにしました。
【フジテレビ 清水賢治社長】「第三者委員会の結果を受けとめて、こちらとしてできる最大の改善策を出していきたい」
第三者委員会の会見の後には、フジテレビも会見を行う予定です。
■フジテレビの新体制と日枝久(87)の略歴
FMH及びフジテレビの新経営体制は以下の通りです。
【FMH】
・取締役 17人→11人
・社外取締役 6人
・女性取締役 3割
・平均年齢 71.2歳→61.6歳
【フジテレビ】
・取締役 22人→10人
・社外取締役 6人
・女性取締役 3割
・平均年齢 67.3歳→59.5歳
また、フジテレビだけではなく、フジサンケイグループ全体に大きな影響力を持つ、日枝久氏(87)の略歴は以下の通りです。
・1961年フジテレビ入社
・1983年フジテレビ取締役
・1988年フジテレビ代表取締役社長
・2001年フジテレビ代表取締役会長
・2008年FMH代表取締役会長
・2017年FMH/フジテレビ 取締役相談役
■浜田敬子氏「40年経営権握った日枝氏は、なぜ辞任理由を説明しないのか」
AERA元編集長のジャーナリスト・浜田敬子氏は今回の問題について「やっとスタートライン」に立ったと指摘します。
【浜田敬子氏】「フジテレビの経営体制の問題点は何かというと、生え抜きで高齢の男性が多いという非常に『同質性』の高い、しかも日枝さんと関係がいいというメンバーだった。
そういった組織は何がリスクかというと非常にやっぱり似たような価値観の人がいつも意思決定をしてしまう。そうすると自分たちの組織の『中の論理』を優先して内向きの議論になってしまう。だから時代の環境の変化についていってない。人権意識の遅れとか象徴的だと思います。
今回の新人事というのは、若返りで世代交代をした、女性を入れた、専門性の社外取締役を入れた。 これね、普通の企業で当たり前にやってることなんですね。すごく刷新したかというと、やっと普通の企業になった。 そういう意味ではスタートラインだと思います。
これから本当に何年もかけて社員も含めて組織カルチャーを変えていくことが必要だと思うんですが、ただ一方できのう(27日)、日枝さんが辞めることに関しても、ほとんど説明がないわけですよ。
あれだけ40年間経営権を握ってた方が辞めるんであれば、きちんと会見に出られるなり、会見に出られないのであれば声明を出して、なぜ辞めるのか、何がフジテレビの問題だったのかについて、きのう(27日)は十分な説明がなかったと思うので、ぜひ第三者委員の報告の後、もう1度会見やられると思いますので、ここでしっかり説明してほしい」