滋賀県米原市の雑木林から女性の遺体が発見された事件についてです。
関西テレビ坂元龍斗アナウンサーが現場から中継で伝えます。
■滋賀県と岐阜県の県境の雑木林で見つかった遺体
【坂元龍斗アナウンサー】
滋賀県米原市の遺体が遺棄されていた雑木林の前に来ています。(入り口には)テープが貼ってあって、警察は“ここ”という場所は言っていないんですが、20メートルほど奥へ入った場所に遺体が遺棄されていたということです。
どういう場所かと言いますと、この道まっすぐ進んでいくともう岐阜県に入ります。関ヶ原まで10キロほどという看板がそこにあります。そしてちょっと見にくいんですが、そこに民家があります。山の中ではあるんですが、人の生活が全くないというような場所ではなくて、住宅も点在しています。その雑木林で遺棄されていたということで、花も手向けてあります。
■市職員のパトロールで発見
遺体が見つかった経緯等をお伝えして行きます。
まず事件が発覚したのは先週2日の木曜日です。
市の職員が不法投棄防止のためのパトロールをしていました。これは定期的にやっていることだそうです。
その時に布団の上で死亡している女性を見つけました。
警察によりますと女性は、掛け布団1枚の上にうつ伏せの状態で、布団の左右の部分が女性の上にかぶせられていたということです。
そしてDNA鑑定の結果、遺体が岐阜県垂井町に住む桐山真弓さん64歳と判明しました。
3月下旬頃、首を強く圧迫されたことで窒息死したとみられています。
■独り暮らしの女性が連れ去られて遺体で発見 身元特定までの流れ
今の経緯に加え、被害に遭った女性の足取りも見て行きたいと思います。
岐阜県垂井町に住む桐山さんは一人暮らしをされていたということです。
3月13日に勤務先の教育施設に出勤をされています。
翌日の3月14日夕方、歯科医院を受診されています。 ここには10年ほど前から通っているそうで、3カ月に1回ほど、おそらく定期健診だと思うんですが通われていました。 ですからこの3月にも受診をされて、そして6月の予約もこの時点で取っています。
3月17日、勤務先を無断欠勤されたので、上司がおかしいなあと思って、自宅を見に行ったら姿がなく、そこで桐山さんが行方不明であるということが判明したそうです。
自宅の状況から警察は現在、連れ去りとみているんですけれども、桐山さんがいなくなっていることを警察が把握した状況の中で、この雑木林で遺体が遺棄されているのが見つかって、そしてDNA鑑定の結果、この行方不明である桐山さんとつながったという経緯だということです。
桐山さんの自宅はここから車で20分ほど行った場所になります。これは私の主観なんですけれども、山の中ではあるんですが、本当に何もない山奥ではないんですね。車も通りますし、人も歩きます。雑木林の中なんですが、もっと人目に付かない場所に遺棄しようと考えたら、もう少し行けば山の本当に中に入りますし、車も全く走れないような場所に行きます。なぜこの場所だったのかなというようなことは、今この場所に来て一番感じているところです。
■被害者は「思いやりがあって明るい」「恨まれることはない」
【青木源太キャスター】「人が歩くこともあるような道路なんですか?」
【坂元龍斗アナウンサー】「そうですね。生活用の道路ではないですけれども、先ほどから散歩されてる方もいらっしゃいますし、トラックも頻繁に通るんです。この奥には大きな印刷の工場がありまして、そこの駐車場に車が何十台と停まってますので、そういった車も行き来します。全く人が通らない場所というわけではないです」
【青木源太キャスター】「桐山さんが何かトラブルに巻き込まれていたという情報はあるのでしょうか?」
【坂元龍斗アナウンサー】「今のところなくて、トラブルに関して警察は現在捜査中という話をしています。そして関西テレビの取材では、桐山さんは『本当に思いやりがあって明るくてよくしゃべる方。決して恨まれるような方ではない』、『トラブルに巻き込まれることは絶対にないと思います』ということを言っています。突発的な何かに巻き込まれたということが、今のところ考えられます」
■捜査は難航するか 周辺の防犯カメラが少ない環境
捜査が今後どのように進んでいくのか、関西テレビ神崎報道デスクは「防犯カメラの映像を集めるのには、時間が要る」と話します。
【関西テレビ 神崎博報道デスク】「最近の捜査では、防犯カメラの映像を集める捜査が中心になってきます。連れ去られたとみられる場所から、死体遺棄された現場までの間を防犯カメラでずっとたどっていくような捜査もするんですけども、特に遺棄現場周辺は、今も話ありましたけれども住宅とか商店がそれほど多い場所じゃないので、防犯カメラの数が多いわけじゃない。そうすると今度は車のドライブレコーダーが中心になってきて、すれ違った車とか後ろを付けた車をたどるんですよ。そっちの方は集めるのに結構時間がかかるんですね。なので画像、映像を集めるには、捜査的にはもう少し時間が要るのかなと思います」
【青木源太キャスター】「現場に到着するまでに、防犯カメラが付いていそうな、例えばコンビニエンスストアとか、ショッピングセンターとか、住宅街はあるんでしょうか?」
【坂元龍斗アナウンサー】「コンビニエンスストアが一番近くて車で10分ぐらいはかかります。さすが近くにはないです。ショッピングモールもあるわけではないし、住宅街で住宅がずらーっと並んでいるような場所もありません。民家も昔ながらの民家なので、おそらく防犯カメラとか設置しているような家ではないんじゃないかなという家が、ここまでつながってますので、防犯カメラを集めてこの場所にたどりつくってのは結構難しいのかなと感じます」
■闇バイトが関係? 捜査の進展が待たれる
フジテレビ時代にニューヨークやワシントン支局などの特派員を歴任し、解説委員も務めていた番組コメンテーターの風間晋さんは「関東で発生した闇バイト事件が思い出される」と話します。
【風間晋さん】「僕この事件を聞いて思い出したのが、去年、関東では闇バイトによる連続強盗がものすごく話題になったんですけれども、その中の1つの事件が、住民の女性が連れ去られて、監禁されてたっていう事件があったんです。それは結局、強盗に入ったんだけれども、銀行カードの暗証番号だとか色々なものを聞き出すために、その住民を連れていったという事件がありました。実際に賊がこの家にどういうふうに入ったのかというあたりから、わかんないわけですけども」
【青木源太キャスター】「今のところ、自宅の状況は連れ去りということですから、荒らされたりしていた形跡はないのかもしれないですけれども、いろんな可能性が考えられます」
滋賀県警と岐阜県警は、およそ140人体制の合同捜査本部を設置し捜査しているということです。
(関西テレビ「旬感 LIVE とれたてっ!」2025年4月7日放送)