博覧会協会は大阪・関西万博の会場で、火がつけば爆発しうる濃度のメタンガスを検知したと発表しました。
検知された場所は、火を使うキッチンカーが並ぶエリアですが、協会は「専門家によると、直ちに爆発するとか直ちに避難しなきゃいけないということにはならない」、「メタンは(空気中に)拡散するとまったく危険性はない」と説明したうえで、「モニタリング(観測)の頻度を上げるなど対策する」と述べています。
博覧会協会によると、6日午後4時ごろ、万博会場西側のグリーンワールド工区で爆発の危険性がある濃度のメタンガスが検知されました。
6日会場では大阪府民らが参加する「テストラン」が行われていて、協会は周囲の立ち入りを規制して地下ピットの換気を行い、午後5時半ごろに基準値を下回ったため、規制を解除しました。
この場所は、これまでも基準値を超えるメタンガスを検知していたため、協会は継続的にモニタリングを実施しており、6日朝の測定結果は『0』でした。
協会は、モニタリングの頻度を上げるとともに、当該の場所に柵を設けるとしています。
■現場で説明「専門家に聞くと直ちに爆発・直ちに避難ということにはならない」
博覧会協会は7日、メタンガスが検出された現地で、報道陣に説明を実施しました。
【博覧会協会 高科淳副事務総長】「専門の方に意見を伺うと、直ちに爆発をするとか、直ちに避難しなきゃいけないということにはならないというようには伺っております。 ただそうは言っても、やはり安全には万全を期さなきゃいけないっていうことで、先ほど申し上げたように、少し頻度を上げた形でしっかりと計測、それで何かあれば直ちに解放するということにしたいと思います。 こういったことが起きないような形にはしていきたいと思っています。そういう意味で昨日(6日)の事案は非常に我々にとっても大きな教訓だったかなと思ってまして」
(Q.キッチンカーが並び、火を使うこともあると思うが?)
【博覧会協会 高科淳副事務総長】「基本的にメタンは(空気中に)拡散するとまったく危険性はないもので、事実、このエリアも地上エリアはメタンはゼロということです。 そういう意味で、直ちにここで何か作業をしていて、それが引火するということはないと思っていますけれども、きちんと対応はしなくちゃいけないと」
■通報の元消防士・守口市議「念のため検査しようと」「いのち輝くどころか吹き飛ぶ恐れ」
6日にメタンガス検出を通報したのは、万博のテストランに訪れていた元消防士の大阪府守口市の寺本健太市議会議員(29)で、去年事故があったため、念のために検査しようとガス検知器を持参していました。
寺本市議によりますと、6日、同僚の市議会議員とテストランに訪れ、午前中から夢洲駅や会場内各地を視察しつつ、メタンガスの数値の検査を実施したところ、午後3時半ごろに当該の工区で基準値を超える数値を検知したということです。
寺本市議は「いのち輝くどころかいのちが吹き飛ぶ恐れがある」と取材に対し、話しています。