東京駐在のカンテレ記者が、キーパーソンに取材するWEB特別レポート。
今回は、自由民主党・衆議院議員で「日本・ウクライナ友好議員連盟」の事務局長を務める盛山正仁氏です。
ロシアによるウクライナへの軍事侵攻が続く中、日本に求められる支援のポイントを訊きました。
■本当に侵略するなんて 平和ボケしていた日本人
――Q:ロシアの軍事侵攻を最初に聞かれたときはどう思った
本当に侵略するんだと驚きました。危ない危ないと、聞いてはいたけれど、本当にここまでやるんだとびっくりしました。
――Q:専門家からも同じような声を聞く
日本人が平和ボケしていたというか、国際的な状況に対する認識が甘かったと言わざるを得ない。戦争まではいかないだろうと半分期待しながら、見てたということだろう。
■国会でのゼレンスキー大統領演説 「私が要請を受けた」
――Q:つい先ほど(3月16日)与野党の国対委員長が会談し、国会でのゼレンスキー大統領のオンライン演説を行う方向で一致をした
昨日(3月15日)、外務省を通じて、ウクライナ政府側のご要請を私が受けました。それで今、関係者にお諮りをしているところです。
――Q:国会の場で大統領が演説をする意義は
外国の大統領や首相が来た時に、国会で演説してもらうということを、この状況でウクライナから来てやることは難しい。そういう中でも、ウクライナ政府側からの強いご希望があるということで、特例ということで、画面を通してウクライナ側の要請を直接聞く機会を作ることができるかどうかとこういうこと。間接的に報道を見ているだけではなくて、ウクライナの大統領が日本に対して何を期待しているのか、どうしてほしいのか、それを直接聞くというのは大きな意義がある。
■求めるのは ①ビザの発給・入国の弾力的な対応 ②復興支援の国際的な枠組み作りの主導
――Q:駐日ウクライナ大使とも頻繁に連絡を取っているが、大使は今、日本に何を求めている
2月28日に議員会館にお見えになりまして、その時に大使が言ったことは2つ。1つ目はウクライナから日本への避難民、あるいは日本経由で第三国へ行く避難民、そういう人に対するビザの発給、それから入国について弾力的に人道的観点で取り扱ってほしいということ。2つ目はウクライナの復興に対する支援です。日本はウクライナにとって、独立後最大の支援国なんですね。そういうことを期待されてるのかなと思ったら少し違って、日本が中心になってG7、G20あるいはIMFなどでウクライナを支援する枠組み、これを日本が中心になって作ってほしいということでした。その上で経済的支援ももちろんなんだけれども、人的支援や企業の進出などウクライナの復興に力を貸して欲しいということですね。
――Q:ウクライナに何かしてあげたいと思っている国民も多いと思うが、今できる支援は
ウクライナで現実に起きていることを自分のこととしてまずは理解をしてほしい。国際政治というか、国際間の動きはなかなか厳しいものであるということを、まず理解をしていただきたい。安全はそう簡単に維持できるものではなく、意外に脆いものである。その上で、日本で仮にそういう事態が起きたらどうすればいいんだろうかということを、1人1人の日本人に、ぜひ考えていただきたい。
現在、色々な所から物資を送りたいというご要望が来ているのを承知しておりますが、現在送る術がございません。ポーランドまで送ることができても、ポーランドからウクライナ側に届けるということが、今なかなか難しいというのが現状です。そんな中で関係者から聞いていることは、気持ちはありがたいけれども、経済的な支援、お金ですね、これでいただくのが一番ありがたいとそんなふうに関係者から伺っております。ですから色々な所を通して、お気持ちがあれば、ウクライナに対するご支援ですね経済的なご支援をしていただけるとありがたいと思います。
(関西テレビ・東京駐在記者 原佑輔)