京都屈指のパワースポット『伏見稲荷大社』の千本鳥居 職人の技術と体力で作られた「朱色の回廊」【大東駿介の発見!てくてく学 関西テレビ「newsランナー」】 2025年01月18日
俳優の大東駿介さんが、関西の街を歩きながら魅力を学ぶ「発見!てくてく学」。
新年「京都開運スペシャル」ということで、西暦711年に創建された「伏見稲荷大社」を訪れました。
全国に3万社あるといわれる稲荷神社の総本宮で、五穀豊穣・商売繁昌のご利益がある神社です。初詣の参拝者の数は西日本屈指で、毎年大いににぎわっています。名実ともに京都を代表する開運スポットです。
■豊臣秀吉も厚く信仰
豊臣秀吉は幼い頃から稲荷大神を信仰。母の病気の完治を祈り、願いが成就したことから、楼門を造営しました。左右には稲荷大神の使いとされるキツネの像が据えられています。
このキツネがくわえている「鍵」と「玉」は、江戸時代の二大花火師「鍵屋」「玉屋」の屋号の由来となり、花火が打ち上がったときに叫ぶ「たまや~」「かぎや~」の掛け声につながっているということです。
■1万基以上奉納「鳥居」のありがたい秘密
伏見稲荷大社の鳥居は稲荷山全体で、1万基以上が建ち並び、1周およそ4キロ、所要時間はおよそ2時間。中でも多くの参拝者を魅了しているのが「千本鳥居」。神秘的な朱色の回廊が続く絶景スポットです。
伏見稲荷大社の祢宜・西野貴洋さんによると、お稲荷さんを厚く信仰する方がたくさんいて、「願い」の祈願と感謝の証しとして鳥居が奉納されてきました。鳥居は信仰の象徴で、願い事を込めて通ると特別な力が得られると信じられています。
■くぐるだけで給料が上がるパワースポット
千本鳥居を抜けた先にあるのが、奥社奉拝所、通称「奥の院」。ここは神域である稲荷山を拝むための場所とされています。
奥の院から10メートルほど進むとパワースポットとされる松の木があります。根が空中に持ち上がった格好の「根上りの松」で、「膝松さん」という呼び名で親しまれています。
くぐったりなでたりすることで、膝など身体の痛みが治ると信じられています。また「根上りの松」つまり「値上りを待つ」と読み替えることができ、給料が上がるご利益があるとも信じられています。
■伏見稲荷大社御用達 26代続く「宮大工」
参道からほど近い場所にあるのが「長谷川工務店」。26代続く伏見稲荷大社御用達の宮大工。3日に1基のペースで奉納される鳥居の多くを手がけています。
鳥居の柱に使われるのは伏見稲荷大社の御神木である「杉」。長い乾燥期間を経て「削り」の工程から始まります。そして繊細な技術が必要とされる「彫刻」。鮮やかな朱色は「光明丹」と呼ばれる伝統的な顔料を、丁寧に何度も重ね塗りします。地面に埋まる部分はバーナーで焼くことで炭化作用が起こり、防虫・防腐効果さらに耐久性をアップさせています。
伏見稲荷大社の山の上には重機を入れることができません。工房で造られた鳥居のパーツは人力で運びます。鳥居の建て替え工事は早朝。繊細な技とともに、強靭な体力が求められます。
人々の願いが込められた「朱色の回廊」。その美しい景観は、職人によって保たれているのです
【大東駿介さん】「本当に身が引き締まる思いです。いろんな意味で」
大東さんの“発見”の全ては、動画でじっくりお楽しみください。
(関西テレビ「newsランナー 大東駿介の発見!てくてく学」 2025年1月9日 木曜日放送)