「堺の包丁」料理人の9割以上が使っているといわれる「鋭い切れ味」【大東駿介の発見!てくてく学 関西テレビ「newsランナー」】 2025年02月01日
俳優の大東駿介さんが、関西の街を歩きながら魅力を学ぶ「発見!てくてく学」。
今回、大東さんが生まれ育った大阪・堺で、地元民でも知らなかった事実を学びました。
その昔、日本有数の貿易港として栄えた港町で、「ものの始まりなんでも堺」といわれ、自転車、線香、包丁など技術や文化の発信地としても知られています。
■まるで夢の楽園“東洋一の”「水族館」があった
訪れたのは、明治12年に開園した、堺市営で最も古い公園「大浜公園」。堺旧港の南側に隣接する緑豊かな市民の憩いの場です。
大浜公園には学生相撲発祥の地とされている「大浜相撲場」があります。大正8年から全国学生相撲選手権大会が開催され、好勝負を生んできました。現在は大浜相撲場と両国国技館で1年おきに開催されています。
明治12年に開園した大浜公園は関西屈指のレジャースポットとしてにぎわっていました。海水を利用した「温泉施設」や、海沿いには多くの「料理旅館」が建ち並んでいたそうです。
なかでも大人気となっていたのが、東洋一とうたわれた「堺水族館」でした。2階建てで、下から見上げる巨大水槽は。当時としてはかなり画期的で、遠方からも多くの人が訪れていました。
■堺旧港から万博会場まで船で行けるようになる
昭和の高度成長期になると海を埋め立てて臨海工業地帯が造られ、リゾート拠点としての面影は失われてしまいましたが、そんな港町が令和の時代に生まれ変わろうとしています。
堺旧港にリゾートホテルを中心とする複合施設「ポルトマーレ」がオープンするのです。担当の浅生浩さんに話を聞くと、「造っている最中です。3月25日オープン。4月に桟橋ができて、万博まで船で行けるようになります」。
さらにポルトマーレには「ノアドルフィンドーム」というイルカとふれあう場も建設中です。かつての活気を取り戻そうと、生まれ変わり港町。開業が楽しみです
■世界が認める「堺包丁」切れ味に秘密あり
岐阜県の関市、新潟県の三条市に並び日本三大産地のひとつとされている「堺の包丁」。大東さんは、明治33年創業の包丁専門店「實光(じっこう)刃物」を訪ねました。包丁の製造から販売まで手がけていて、2階のショールームには100種類以上の包丁が展示されていて、海外からも多くの人が訪れています。
料理人の9割以上が使っているといわれる堺の包丁。一番の魅力は「鋭い切れ味」。堺の包丁には“くぼみ”があるのが特徴です。くぼみによって食材がくっつきにくく、繊細な切れ味が生まれるのだといいます。
食材の味を最大限に引き出す堺の包丁づくりは、古くから分業制。包丁の土台を作る「鍛冶の工程」は別の場所で行われています。硬度の違う、鋼と鉄を合わせて、繰り返し熱しては叩いていきます。そうすることで強度としなやかさを併せ持つ包丁のベースができます。
實光刃物での作業は「研ぎの工程」から。複数の研ぎ機を使い分け、一本一本手作業で少しずつ刃先を鋭くしていきます。いい包丁を長く使ってもらいたいと、實光刃物では包丁の修繕もしています。
堺の包丁の職人さんの技術に触れた大東さん、
【大東駿介さん】「1本1本育てて、40年、50年付き合っていくモノ。気持ちが入りますね」
▲大東さんの“発見”の全ては、動画でじっくりお楽しみください。
(関西テレビ「newsランナー 大東駿介の発見!てくてく学」 2025年1月23日 木曜日放送)